【ドラフト】稀代の“高橋世代”つくる! 中日1位・高橋宏斗、松坂大輔の新人時代を見て研究

中日から1位指名を受けた中京大中京・高橋宏斗【写真:福岡吉央】

ドラゴンズジュニア出身で念願の地元球団と結ばれ「縁があるチーム」

2020年度の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が26日、都内のホテルでリモート開催され、中京大中京の高橋宏斗投手は中日が単独1位指名した。ドラゴンズジュニア出身の中日ファンで、念願だった地元球団と結ばれた高校No.1右腕は「小さい頃からドラゴンズの試合を見て育ってきた。縁があるチームだと感じる。憧れが強かった球団に指名されて嬉しい」と、声を弾ませた。

前日、中日が1位指名を公表した際には「すごく嬉しかった」と、憧れの球団からの指名を待ちわびていた高橋。中日の単独指名が決まると、硬かった表情を一気に柔らげた。

プロの世界では160キロ超えを目指す。高校時代の最速は154キロ。自慢の直球について聞かれると、迷うことなくこう答えた。

「直球が最大の武器なので、成長していくためにも、これを軸にしてしっかり伸ばしていきたい。春のセンバツで155キロを出すという目標は達成できなかったので、まずは155キロを出すことを最低限のラインとして、より高みをめざしていきたい」

「世代ナンバーワン投手になりたい。まだ自信はないですが到達すべき目標」

理想は「火の玉ストレート」と呼ばれる阪神・藤川球児の直球だ。藤川のピッチングは、これまで動画で何度も目に焼き付けてきたという高橋。「藤川さんのような、分かっていても打てない直球は魅力的」だといい「いくら速くても簡単に打たれる直球ではダメ。キレ、回転数、コントロールも大事にして追い求めていきたい」と、プロの舞台で直球を投げ込む自身の姿を思い描いた。

色紙には「成長」と記した。「世代ナンバーワン投手になりたい。まだ自信はないですが、これから到達すべき目標です」。現時点では、まだ世代ナンバーワンにはなれていないといい「周りが何と言おうと、その人の名前が挙がるのがナンバーワンだと思う」。ロッテから2位指名された明石商の中森俊介投手、広島から4位指名された智弁和歌山の小林樹斗投手の存在に触れ「自分以外にも多くの人の名前が挙がるので、圧倒的な力をつけていかないといけない」と、プロ入りする同世代たちへのライバル心をのぞかせた。

将来的には「松坂世代」のように「高橋世代」と呼ばれる時代を築いていきたいという。「松坂さんは投手としてその世代のナンバーワン投手。新人時代のブルペンの動画も見ました。そういう力をつけていきたいと感じています」。

プロの世界では、1年目から1軍で投げるという強い思いを持っている。「まずはプロで戦っていける体づくりをしっかりとして、そういう目標は途切らせずに投げていきたい」。高校生ながら、プロ1年目から先発ローテ入りが期待される高橋。憧れだったプロの舞台で、同世代を凌ぐ活躍をしてみせる。(Full-Count編集部)

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