「分裂収束」「コロナ対応」 経済団体トップが新知事に注文

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新田氏の当選の弁を聞く支持者ら=25日夜、富山市太郎丸本町の事務所

 25日に投開票された知事選は半世紀ぶりの保守分裂となり、県内の経済団体トップの支持も割れた。一夜開けた26日、各団体のトップからは新知事に対し、経済に大きな打撃を与える新型コロナウイルスへの対応を求める意見や、分裂をまとめる手腕に期待する声が聞かれた。

 当選した新田八朗氏の陣営で選対総括責任者を務めた高田順一県中小企業団体中央会長は「新田氏は人の意見をよく聞き、うまくまとめる力がある。保守分裂によるしこりが懸念されているが、リーダーシップを発揮してほしい」と期待を示した。新型コロナ対策として「資金繰りをはじめとした企業支援や経済の活性化を優先的に進めてほしい」と要望した。

 現職の石井隆一氏の後援会副会長を務める石澤義文県商工会連合会長は「コロナで飲食や宿泊など県内経済を下支えしている小規模企業は大変苦しい思いをしている。行政の手厚い支援が不可欠」と強調。新知事には「石井県政の良いところを引き継ぎ、感染収束に向けた対策と小規模企業の振興に尽力してほしい」と話した。

 石井氏を支援してきた高木繁雄県商工会議所連合会長と久和進北陸経済連合会長はコメントを控えた。

 富山経済同友会の麦野英順、塩井保彦の両代表幹事は連名でコメントを発表。新知事に対して「景気回復と行財政改革の両方が実現できるよう手腕を発揮してもらいたい」とし、新型コロナや防災の対策なども求めた。働き方改革やUIJターン、SDGs(持続可能な開発目標)の推進などを求め「東京から地方の時代に変わっていくムーブメントを起こしてほしい」とした。

 選挙結果について、金岡克己県経営者協会長は「コロナで社会に閉塞感が漂う中、過去の実績より県政に変化を求める声が強まったと思われる」と分析。「新知事には豊富な民間経験を生かし、県民第一の姿勢で閉塞(へいそく)感を打破することをお願いしたい」と注文した。

 山下清胤県機電工業会長はコロナ禍で多くのものづくり企業が影響を受けているとし、「スピード重視の経営支援や大胆な規制緩和、新産業の創出支援など公約に掲げた経済政策を力強く進めてほしい」とした。