核禁条約 発効まで「88」日 カウントダウン点灯 長崎市役所

条約発効までの日数を示すカウントダウンボードの点灯式に臨んだ(左から)朝長会長、田上市長、井上議長、大隈さん=長崎市役所

 核兵器禁止条約の来年1月22日発効決定を受け、長崎市は26日、市役所本館入り口近くに設置したカウントダウンボードの点灯式を開き、発効までの残り日数「88」が表示された。
 核兵器の開発、保有、使用などを全面的に禁じる同条約は2017年7月、国連で122カ国・地域の賛成で採択。今月24日に発効要件である50カ国・地域の批准に到達した。ボードには「被爆者・被爆地の長年の願いがカタチに」「使うことも、持つことも、配備することも、全てを禁止する『世界の新たなルールです』」と記されている。
 点灯式には市議や高校生、関係者ら約100人が参加した。田上富久市長は「(被爆者や非政府組織などの)諦めない活動のおかげでこの日を迎えた」とあいさつ。井上重久市議会議長も核廃絶へ「これまでにも増して取り組む」と話した。
 県被爆者手帳友の会の朝長万左男会長(77)は「最終目標である核なき世界へどう到達するかだ」と述べ、条約に反対する核兵器国や日本の市民に被爆の実相を伝える重要性を強調。核廃絶に向けた活動に取り組む第23代高校生平和大使の大隈ゆうかさん(17)は、条約は平和運動を後押しするとして「長崎から盛り上げたい」と語った。

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