おせちもコロナ対策、百貨店注力 1人1箱や帰省できない家族向けも

©株式会社京都新聞社

さまざまなおせちが展示されている会場(京都市下京区・大丸京都店)

 京都市内の百貨店で、新年に向けたおせち商戦が本格化しつつある。新型コロナウイルスによる「巣ごもり需要」を取り込むために豪華にしたり、離れた家族に配送できる品ぞろえを強化したりと各店は工夫を凝らす。おせちは成長の見込める市場でもあり、各社はおせちを「新年のごちそう」と広く捉え、販売に力を注ぐ。

 牛ほほ肉の赤ワイン煮とグラタン、鴨のローストに野菜のマリネ…。京都高島屋は、従来のおせちのイメージから離れた「フレンチおせち」(7万3440円)を売り出す。新春からフランス・パリの老舗ビストロ「ブノワ」の味で贅を尽くしてもらう。

 同店はオンラインを含めて約1150種類をそろえた。コロナの感染対策として、一つの重箱を多人数でつつき合う必要のない一人一箱の品ぞろえを今年は充実。新年に会えない家族におせちを贈るニーズにも対応し、「遠く離れていても同じものを食べてほしい」(広報担当者)とする。

 広域に配送可能なおせち約50種類を用意したのは、大丸京都店。日持ちするように食材を工夫し、最新の冷凍技術も活用。帰省できなくても新年の味を一緒に楽しんでもらえるように配慮した。

 おせち商戦は、普段は百貨店になじみの薄い若者世代を開拓するチャンスでもある。同店では、日本のイタリア料理界を引っ張る日高良実シェフとその弟子たちが監修した「リストランテ アクアパッツァ ファミリー監修おせち」(3万5640円)や、SNS「インスタグラム」で人気を集める料理研究家Yuuさんが監修したおせちを準備。若い世代のファンづくりを狙う。

 京都の老舗料亭や人気店が作る少人数用のおせちを準備したのは、ジェイアール京都伊勢丹。一段仕立てが6種類あり、好きなものを組み合わせて楽しむこともできる。今年は年越しの海外旅行の激減が確実視される中、鍋や海鮮などの関連商品も豊富に準備し、年末年始の巣ごもり需要の取り込みを図る。

ジェイアール京都伊勢丹オリジナルの少人数用おせち