IIJグループとシーエムプラスがDCエンジニアリングで協業

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インターネットイニシアティブ(IIJ)、IIJエンジニアリング(IIJ-EG)とシーエムプラス(CMP)は10月27日、データセンター(DC)エンジニアリング事業展開で協業し、新たにDCを構築する国内外の事業会社やデベロッパーを対象に「データセンター建設エンジニアリングソリューション」の提供を開始した。IIJグループは自社DCの構築・運用で培った技術経験を、CMPはDCや医薬品をはじめとした製造施設など高度環境制御型施設の建設プロジェクト向けにコンストラクション・マネジメントサービスを提供してきたノウハウを活かし、使う側の視点に立ったDCの設計・構築にかかる支援全般を行う。

IoT、AI、5Gなど新たなテクノロジーの進展に加え、働き方改革に代表される業務環境の変化に合わせてデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速しており、これに対応する形で国内ではDCの建設が増加し、2019年は前年比倍増の20以上のDCが新設され、投資額も同年は前年比34.7%増の1245億円、2023年には1412億円と今後さらなる増加が見込まれている。

こうした動きの中でDCには、クラウド事業展開のためのハイパースケールDCやIoT、5G用途のエッジコンピューティングでも活用が期待されるモジュール型DCなど、従来とは異なる形が求められるようになっている。また、2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)をはじめとしたサステナビリティへの注目の高まりを背景に、電力を多く消費するDCにおいても低炭素化や省エネへの積極的な取り組みが社会的責務となっているという。

IIJは、これらの社会的要求を視野に先進的なデータセンターの開発に取り組み、松江データセンターパーク、白井データセンターキャンパスの2カ所のDCを自社で構築・運用してきた。構築に際してはIIJが基本設計を、運用設計はIIJ-EGが行い、プロジェクト・マネジメントおよびコンストラクション・マネジメントは新ソリューションのパートナーであるCMPが担当した。

新ソリューションは、IIJグループがDC固有の技術/運用や、CMPが建築全般の実経験とそこで蓄積されたノウハウを活かして、顧客が策定した事業戦略や市場のニーズに合った最適なDCを構築するためのコンサルティングやプロジェクト・マネジメントなど、設計から構築、運用までを一貫して支援するものとなる。

具体的には顧客の事業戦略を反映したDCコンセプトデザインの作成、自治体の条例や建築基準法への準拠、申請代行、オープンブック方式(工事や設計業務などを発注する際、元請業者が下請け事業者を入札で選定し、設備工事費の透明性を確保する発注方式)によるプロジェクトコストの透明性を確保する。

また、DCに特化したBIM(Building Information Modeling:建築物の構造、部材の仕様、組立期間などの情報をデータにして立体モデルで可視化し、ライフサイクル全体を一括管理することで建築物の設計や構築管理の生産性を向上させる設計手法)ツールと、CM(Construction Management:QCD(品質、コスト、工程)+EHS(環境、衛生、安全)の各観点で発注者・設計者が一体となり、透明性を持ってプロジェクトを運営管理する方式)手法を使った設計、施工管理でCAPEXとOPEXの最適化を実現。

さらに、設計・施工の一括発注で発生する管理費を最適な分離発注で削減することに加え、DC運営実績に基づいた運用設計、運用体制構築、DCファシリティと併せてIT、クラウド基盤の構築を行う。

設計事務所、建設会社と連携しつつ国内の顧客だけではなく、海外から日本へ進出を計画している事業会社/デベロッパー、海外で信頼性の高いデータセンターを必要としている政府機関や事業会社も対象に、事業を展開していく。また、エッジコンピューティング用の小規模なモジュール型DCーの構築も支援する。