フォードが21日、スタートアップ企業アルゴAIとともに開発している自動運転の第四世代のテスト車を公開した。アメリカ国内の複数都市でフォードが行うテストへと徐々に導入する予定だ。
アルゴAI(Argo AI)は、アメリカを拠点としている自動運転のスタートアップ企業。フォード、フォルクスワーゲンと個別にパートナーシップを結んでいる。フォードとの間でこれまでに三つの自動運転テスト車を開発・公開した。今回発表となった第四世代のテスト車では、カメラやセンサーのアップグレードなどを行っている。
第四世代テスト車両の主な変更点としてフォードは、
「道路の感覚をつかむ」「バッテリーセルの追加」「センサーの洗浄」
を挙げている。
道路の感覚をつかむために、カメラやセンサーのアップグレード、360度の視野を確保する長距離LiDAR、車両前方と側面を監視するカメラと近距離LiDARの追加を行った。これにより全ての側面で自動車や自転車といった移動するもの、停止しているものを検出する。
バッテリーセルを追加したことにより、自動運転システムに必要な電力をサポートし、ガソリン消費量削減にもつなげる。
センサーの洗浄は、昨年行った前世代の車両を使用した路上テストを踏まえて改良した。雨、汚れ、破片、虫からセンサーを清潔に保つために、スプレーノズルとカバーエリアを増やしている。
また、フォードとアルゴAIの両社は、今回公開された4つ目のテスト車をフォードのエスケープハイブリッド(Escape Hybrid)のプラットフォームを使って構築した。これにより自動運転サービスを開始するときには、オンラインで顧客にサービスを提供することができる。
第四世代の車両は、オースティン、デトロイト、マイアミ、パロアルト、ピッツバーグ、ワシントンD.C.で行っているテストで徐々に導入を進める予定だ。
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これまでのテスト車との比較(JPG版)