Apple、iPhone12発表プレゼンでドローンが宙に舞う。ドローンレーサ機でも安定映像の理由

ドローンレーサ機体に取り付けられたiPhone 12 Pro image via Apple Inc

iPhone12の販売が開始された。先日アップル発表された新機種iPhone12のラインナップに注目している方も多いだろう。今回、新機能の中でも特筆すべき事はそのカメラの進化に関することだろう。業務用とも言える機能が実装され、その性能に驚くばかりだ。そしてその性能を証明すべく、発表会でのプロモーション映像にドローンが出現する。映像内ではドローンレース用機体にiPhone 12が載せられ、疾走する馬たちを追尾空撮撮影するシーンが映し出される。

使用された機体は、ドローンレース用のフレームで、コア部分は、DJI Digital FPV Systemが使用されている。当然レース機体のためスタビライザーは効かず操縦も全てマニュアルになる。であれば直付けのカメラでは手ぶれの激しい映像が撮影されてしまう。まさにiPhone12シリーズの光学式手ブレ補正の優秀さを物語る演出となっている。

スタイビライザーのないドローンレーサ機でも手ブレ補正機能があれば空撮向けの映像撮影可能 image via Apple Inc.

実際にドローン操縦を担当したのが、JohnyFPV(Johnny Schaer)。彼は、ドロンレーサーとしても名を馳せているが映像作家でもある。独自のLut(ルックアップテーブル)を販売中だ。反響は大きく、一部米中間の摩擦を鑑みて、DJIドローンを改造したものではという意見もあったがそうではない。

ドローンパイロットであり映像作家でもあるJohnny Schaer氏

ちなみにiPhone12Proシリーズの中でも進化したカメラ特筆点はPro Maxは、広角F1.6焦点距離26mm/望遠がF2.2/点距離65mmとなる。デジタルズーム倍率は12倍、そして暗部にも強い。またApple ProRAWでの記録がサポートされる。また「Dolby Vision」の使用で最大60fpsのHDR動画撮影も可能となった。

年々我々が手にするカメラやドローンは進化続け、これまで不可能だった表現が簡単に実現できるようになった。実際に広告の世界でこのシーンを撮影する際には、それこそ、Inspire 2さらには大きなカメラが載せる空撮専用の大型ドローンで行うのが常だ。しかし、今回は小回りの効く小型機とiPhone 12のみで行われている。その一端を見ることができる良いケーススタディーだっとも言える。スマホであるiPhoneがこれだけの動画性能を備えてきた。だからより専門性が問われるドローンのこれまで以上の小型機の性能向上が期待される。

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