神奈川の地酒、うまさ知ってますか 実はフランスの品評会で高評価、4部門9銘柄受賞の酒蔵も

受賞した銘柄と森社長=瀬戸酒造店

 酒造りを復活させ3年目となる神奈川県開成町の酒蔵「瀬戸酒造店」が、フランスの日本酒品評会で4部門9銘柄受賞という高評価を得た。品評会では同酒造店のほかにも県内の酒蔵が健闘。同酒造店の森隆信社長(49)は「神奈川の酒がうまいことを知ってもらうきっかけになれば」と県内の地酒人気の盛り上がりを期待している。

 品評会「Kura Master」は今年で4回目。純米酒や純米大吟醸酒など6部門があり、同国のソムリエや一流レストランのシェフら約50人が審査し、各部門でプラチナ賞、金賞を選出する。11月に各部門のプラチナ賞から部門最優秀の審査員賞、全部門のトップとなるプレジデント賞を選ぶ。今回は285の酒蔵から824銘柄がエントリーした。

 瀬戸酒造店は純米酒部門で5銘柄が金賞、酒米部門(雄町)でプラチナ賞に1銘柄が入るなど、4部門で9銘柄が受賞した。また、泉橋酒造(海老名市)も純米酒部門で金賞、純米大吟醸酒部門でプラチナ賞と計2銘柄が受賞、井上酒造(大井町)は純米酒部門でプラチナ賞に1銘柄が選ばれた。

 瀬戸酒造店は1980年に自家醸造を中止したが、建設コンサルタント会社の傘下に入り2018年に酒蔵が復活。同品評会では2年連続の受賞となる。今回は現在造っている全14銘柄を出品し、高い受賞率となった。森社長は「蔵が再開して3年目。去年より今年、今年より来年と、修正しながらレベルを上げてきたことが証明された」と喜ぶ。

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