付け替え道路 工期再延長へ 石木ダム工事、座り込み現場

私物の撤去などを求めた看板と座り込みの参加者=川棚町

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業の県道付け替え道路工事現場で、座り込みを続ける反対住民らに、県が私物撤去を求めている問題で、県は27日、座り込み場所を含む区間の盛り土工事の工期を再延長する方向で調整していると明らかにした。
 県によると、付け替え道路は全長約3.1キロのうち約1.1キロの区間で工事が進むが、住民らの座り込み場所付近約140メートルの区間は未着工だった。県は6月に当該区間の盛り土工事に入るとして、私物の撤去を求める看板を立てたが住民側が応じず、工期を8月末から10月末に延長。再び工期が迫った今月9日、所有者が26日までに申し出るか、速やかに撤去するように求める看板を新たに立てた。住民らが帰宅した後に盛り土工事を試みたが、戻った住民に阻止され、中断している。
 私物の所有者について住民側は「みんなの物」と主張。27日も交代で座り込んだ。県側に目立った動きはなかったが「今後も自主的な撤去を求めて説得する」としている。

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