オンラインの必然性を問わずしてデジタル化ならず

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TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。10月6日(火)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、「SmartNews」コミュニケーションディレクターの松浦シゲキさんが“オンラインの必然性”について述べました。

◆コロナ禍で内定式もオンライン、それって必要?

コロナ禍での就職活動で内定を掴み取り、来春入社予定の大学生らの採用内定式が各地の企業などで開かれましたが、三密を避けるためオンラインを活用した内定式が相次ぎました。

この日、松浦さんは久々のスタジオ出演。いわばオフラインですが、普段はオンラインで仕事をしていると言います。そうした流れは国内外で進められ、ヤフーやTwitter社といった大企業でも推奨されています。

しかし、「オンラインかオフラインかの二元論で語ると、それこそゼロイチで極端な話になる」と松浦さん。そして、「これは"会社に来るな”ではなく、あくまで働く場所の選択肢を広げたという話」と言います。どこも「オフラインをやめろ」と言っているわけではなく、さらには地方に移住することは選択肢としてアリなものの、みんなが地方移住となると「それは多様性の概念からするとどうなのか」と疑問を呈します。

コロナ禍において、本番組では、ゲストはリモートによる出演に切り替え、今回のようにスタジオ(現場)に戻ってきたのはつい先日から。この判断についてMCの堀潤に問うと、「コロナもだいぶ落ち着いて、みんなに会いたいし、何かあればまたリモートに戻せばいいし、我々としても選択肢が広がって良かったと思う」と実感を語ります。

松浦さんはそのメリットを認めつつ、「その上でオフラインならではの良さもある」と指摘。自身は3回リモート出演しましたが、リモートだとアイコンタクトができず状況把握が難しいと感じたと振り返ります。それだけに、「目的に合わせた選択肢というところで、"ちゃんと選べていますか?”みたいな話があると思う」と松浦さん。

◆問われる、直接会うことの必然性

総じて、「直接会うことの必然性」を改めて問います。それこそ今回取り上げたニュースのようなオンラインでの内定式も「そもそもいるのか?」と疑問視。

これに堀は「出会いの場として」、キャスターの宮瀬茉祐子は「どんな人が入ってくるのか見たい気持ちもある」と返答すると、松浦さんは「それであれば懇親会でもいい。式である必要はない」と言明。

そして、コミュニケーションの部分で「オンラインとオフラインの切り替えができているのか?」と問いかけ、「オンラインの必然性を問わずして、デジタル化はならず」と主張。「必然性というところを改めて問い直してみるいい機会だと思う」と言い、「選択肢が増えるということは、他の選択肢を選ぶためになぜこの選択肢を選ぶのか、考えが増えるからいい話」と総括します。

立命館大学准教授で社会学者の富永京子さんは、「家の格差と移動の格差」を指摘。例えば、子どもがいる、介護の必要がある、さらにはインフラ環境などオンラインやリモートワークは個人の状況に依存し、一方現場で仕事をすることは通勤時間が長ければ長いほど感染リスクが高まるなど「移動のリスクがある」と言います。

その他にも家にエッセンシャルワーカーがいるかなどもありますが、選択肢は増えたものの、「個々人の状況を見計らい、どれにするかマネージャーの管理が多様化していくのが難しいところで、そのノウハウを重ねていかないといけない」と注意を促していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross