栗原陵矢6年目の危機感、あの1本に

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3年ぶりのパ・リーグ優勝を決め、笑顔のソフトバンク・栗原陵矢=10月27日、ペイペイドーム

 プロ野球パ・リーグで3年ぶりの優勝を果たしたソフトバンク。常にチームの中心にいたのは、福井県出身で6年目の栗原陵矢(旧春江工業高校卒業)だ。今季は初の開幕スタメンを勝ち取り、優勝を決めたロッテ戦では今季100安打目を放って歓喜の輪に加わった。激しいレギュラー争いを勝ち抜き、大きく成長を遂げた栗原が今シーズンを語った。

 2018年、19年の日本一は1軍にいたけど、本当に出ていないというか、何もしていない。自分が出て優勝したい。そういう意味で今回は全然違う。

 今年初めから100試合に出るという気持ちでやってきた。もうプロ6年目。次から次にいい選手が入ってくるので、そろそろ1軍で本当にしっかりやらないと野球選手として終わってしまうなと思っていた。

 開幕戦は同点の延長十回2死で2ストライクと追い込まれた。やばいと思ったけど、何とかするしかなかった。サヨナラ打が今につながっているか分からないけど、あの時は本当に大きかった。

 7月下旬から8月に満塁本塁打と逆方向への一発がプロで初めて出て、4番も任せてもらったけど、手応えは今季一回もなかった。何で打てていたか分からず、家族に聞いたぐらい。

 打てない9月はすごく打ちたい、打ちたいとの思いが強くなってしまって。9月26日のロッテ戦ではスタメンに名前がなかった。悔しかったけど、僕は今年ぽっと出の1年目の選手。実力不足なだけなので、受け止めてもっと練習するしかない。試合がなかった28日は自分のヒット集と現状をしっかり見比べた上で、29日に球場に行った。

 その日1軍に合流した長谷川さんに、自分の打席を見てどう思っていたかを教えていただいた。目付けが大事だと。それがなかったら、フォーム自体をいろいろ考えていたと思うし、もう一回原点に帰れた。川島さんにも試合に出たくても出られないやつらもいる。出られているんだから、もっと楽しくやってくれと言われた。

 復帰戦は楽天の則本昂さんから勝ち越し3ランを打てたからどうではなく、九回に試合で初めてヘッドスライディングもした。セーフになりたい、ヒットであってくれという一心。そういう意味で楽しめたかな。

 外野は本当にやってきていないポジションなので必死。今は出られるところで勝負。ただ、捕手への思いはある。試合をつくれて、自分のサインで動きだす面白さがある。勝てば投手、負ければ捕手と言われて責任感もすごく感じられる。ゆくゆくは目指していきたい。

■栗原 陵矢(くりはら・りょうや) 福井県の春江工業高校(現坂井高校)では2年生だった2013年の選抜大会に強打の捕手として出場。14年にはU―18(18歳以下)アジア選手権の高校日本代表で主将を務めた。15年にドラフト2位でソフトバンクに入団し、18年にプロ初安打、19年にプロ初本塁打を放った。右投げ左打ち。179センチ、75キロ。24歳。福井市出身。