MotoGP:アプリリア、スミスに代わり終盤3戦でサバドーリを起用「イタリア選手権を制覇した報酬」とリボラ

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 10月27日、ロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦しているアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニは、アンドレア・イアンノーネの代役として2020年シーズンの残り3戦にロレンツォ・サバドーリを起用すると発表した。

 イアンノーネは2019年のMotoGP第18戦マレーシアGPの決勝日にあたる11月3日に行われたドーピング検査で、タンパク同化ステロイド(アナボリックステロイド)の陽性反応を示したため、FIMがFIMアンチ・ドーピング規則7.9.1に従い、暫定的にイアンノーネの参戦資格を2019年12月17日付けで停止した。

アンドレア・イアンノーネ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)

 その後、再検査を受ける権利を有するイアンノーネはBサンプルを提出し世界ドーピング防止機構(WADA)で検査が行われたが、こちらもAサンプルと同様に陽性反応を示した。それにより国際懲罰法廷(CDI)がイアンノーネに2019年12月17日(暫定停止処分の発効日)から2021年6月16日までの18か月間の出場停止処分を3月31日に下したことが発表された。

 そのため、今季のMotoGPにアレイシ・エスパルガロとイアンノーネのコンビで参戦を予定していたアプリリアは、第2戦スペインGPから第12戦テルエルGPまでテストライダーのブラッドリー・スミスを起用。しかし、第13戦ヨーロッパGP・第14戦バレンシアGP・第15戦ポルトガルGPの残り3戦はサバドーリにライダー変更することをアナウンスした。

MotoGPに参戦するアプリリアのテストライダーを務めるロレンツォ・サバドーリ

 サバドーリは2008年から2010年までロードレース世界選手権の125ccクラスに出場した経験を持っており、2011年からはスーパーストック1000やスーパーバイク世界選手権(SBK)でアプリリアのマシンを駆り活躍し、2019年はMotoEにエントリーした。

 2月末にはサバドーリがMotoGPのテストライダーを務める傍ら、アプリリアRSV4 1100でイタリア選手権(CIV)のスーパーバイククラスに参戦することをアプリリアが正式に発表。その後、CIVで全4戦8レース中に6勝を挙げ、チャンピオンに輝いた。

 CIVの2020年シーズンが終了したこともあり、アプリリアはサバドーリを2020年のMotoGPの終盤3戦でデビューさせることに決定した。

2020年のイタリア選手権(CIV)を制したロレンツォ・サバドーリ

 サバドーリは「幸せだと言うには控えめな表現であり、このような素晴らしい機会を提供してくれたアプリリア・レーシングに感謝したい。RS-GPのテストとイタリア選手権のシーズンが終了したばかりなので、イベントに向けて準備が整っている」とコメント。

「イタリア選手権はトップフォームと最大の集中力が要求されるチャレンジングなチャンピオンシップだった。今は自分の考えを再び整理して、RS-GPに乗って何キロも走ってきたことを思い出し、最初のフリー走行に向けて準備と集中力を高めなければならない」

MotoGPに参戦するアプリリアのテストライダーを務めるロレンツォ・サバドーリ

 アプリリア・レーシングの最高経営責任者であるマッシモ・リボラはサバドーリの起用について以下のように説明した。

「まず最初に、今シーズン努力をしてくれたブラッドリー・スミスに感謝する。彼は抜群のパフォーマンスでファクトリーライダーという予想外の役割をこなしてくれたし、彼の貢献は非常に貴重なものだった」

「今、我々はロレンツォのデビューを楽しみに待っている。今回の昇格はCIVライダーとしてスーパーバイクのカテゴリーを制覇した彼の素晴らしいシーズンに対する報酬であることは間違いない」

「しかし、2021年にRS-GPのテストライダーして成長するステップでもある。我々の新プロジェクトにおいてレースで走らせることはロレンツォにとってもアプリリア・レーシングにとっても、間違いなく前進の一歩となるだろう」