「喪服」のときのハンカチ・マスクは何色が正解? 意外と細かい小物マナー

©株式会社オールアバウト

喪服の小物のルールも意外と細かいマナーがあるのをご存じでしたか? ハンカチやマスクの色は白?黒? ストッキングやタイツのデニールは? ――いざという時にあわてないよう最低限のマナーを押さえておきましょう。

靴:黒色という他にもマナーあり

男性の場合、靴の色は黒以外NGということの他、つま先に横一文字の切り替えが入ったストレートチップやつま先にデザインのないプレーントゥを選ぶとよいでしょう。穴飾りがついたウィングチップやローファー、金具のついている革靴は、カジュアルなデザインになりますのでNGになります。

女性の場合、黒い靴を何足か持っている方は多いでしょうが、ただ単に黒ければいいのではありません。葬儀に履いていける靴はその中にありますか?

きちんと靴にもマナーがあります。基本は、シンプルで飾りのない、そして光沢のない黒いパンプス。つま先の尖ったポインテッドトゥは避け、つま先は丸いプレーン(ラウンド)トゥ、ヒールは3~5cmの高さで安定感があるものがよいでしょう。なお、高齢の方はヒールの高さは安全第一で、履きやすい靴で構いません。

エナメルはどちらかというとお祝い事向き。光沢のあるものやスエード素材、殺生をイメージさせる爬虫類の革製のもの、ピンヒール、かかとやつま先が出るような靴は不可、もちろん、かかとがないぺたんこの靴や夏場のサンダルやミュールはNGです。こう並べると色が黒ということだけで決めるとすべてアウトになりますね。

いざという時に慌てないように、喪服とセットで靴も用意しておくとよいでしょう。

靴下・ストッキング:ストッキングはやや肌が透ける程度の黒

男性の場合、黒で無地の靴下です。少しぐらい柄物でも、またワンポイントがあっても黒一色なら大丈夫だとか、濃いグレーや濃紺も変わらないのでは……と思っていませんか? これらはすべてNGです。

また椅子に座ったときや、足を組んだときに素肌が見えると印象が良くないので、ふくらはぎまであるミドル丈を着用しましょう。突然の不幸にも対応できるように喪服と黒ネクタイと一緒に黒い靴下もそろえておくと安心です。

女性の場合、ほとんどの方が膝丈程度のスカートを着用されていますので、やや肌が透ける程度の黒のストッキングがよいでしょう。網タイツや装飾されたデザインも常識的にNG。もちろん夏場の生足はもってのほかです。

冬場によく見られるのは黒タイツ(透けない厚手のもの)ですが、できれば肌が透ける程度の厚さがオススメです。30デニール以下がちょうどその透ける程度の境界線となりますので覚えておくとよいでしょう。

ハンカチ:基本は無地の白

基本は無地の白ですが、無地の黒や紺でも大丈夫です。できれば弔事用に白色のハンカチを1枚用意しておきましょう。柄ものや派手な色はNGです。

バッグ・雨具:殺生をイメージさせる革製は注意

男性はバッグの代わりにズボンや上着の内ポケットを活用させるので、一般的には必要ありませんね。

女性の場合は手ぶらというわけにはいきません。基本は布製で小ぶりの黒のハンドバッグです。また光沢のない黒や金具がついていないものでも大丈夫です。殺生をイメージさせる爬虫類の革製のものやショルダーバックは、カジュアルになるのでNGです。

雨具は式場には持ち込まない場合が多いですが、地味な色目、デザインもシンプルなものに。

ネクタイ・ベルト:ネクタイピンや金属部分が多い派手なものはNG

どちらも光沢のない黒が基本です。ネクタイピンは光るものになってしまいますので、つけないようにしてください。弔事用としてネクタイも1本用意しておくと便利です。

ベルトもバッグと同様に派手な飾り(金属部分が多い光の反射しやすいもの)や殺生をイメージさせる爬虫類の革製のものはNGです。基本はやはりシンプルな黒です。

アクセサリー:ネックレスの真珠の大きさにも注意、ピアスは外す

ネックレスは真珠、黒真珠でもOKですが、一連のものを選んでくださいね。二連のものは「不幸が重なる、悲しみが連なる」という意味に捉えられるためNGになります。真珠の大きさも7~8mm程がちょうどよく、あまり大きいサイズになると派手に目立ちすぎるので気をつけましょう。真珠以外では「魔除け」の意味があるブラックオニキスがオススメです。

リングは基本的に結婚指輪はOK。ファッションリングはもちろんNGですが、もしつけるなら真珠がオススメです。ピアスも葬儀には基本つけないため、はずしておきます。もし着用するなら、真珠なら問題ありません。耳からぶら下がったデザインよりも耳たぶに(真珠が一粒)ピタッとついているものをおススメします。

またアクセサリーを付けなくてもマナー違反ではありません。迷ったときはシンプルに、ノーアクセサリーで行かれても問題ありません。

ヘアアクセサリー:髪型はシンプルに清楚に

長い髪の方はハーフアップ(華やかにならない程度)、もしくは一つに束ねる(耳より下の方の位置)のがマナーになります。すっきりまとめる方が見た目も良いので、黒いゴムやピンなどでシンプルにまとめて清楚にするとよいでしょう。また装飾のない黒のバレッタやクリップもおススメします。ポイントは清潔さです。

メイク:慎み深くナチュラルが基本

基本は慎み深く、控えめに……です。できる限りメイクは薄くしますが、ノーメイクで参列することはマナー違反になります。普段はメイクしない方も葬儀に参列される時はメイクをするのがマナーだということをお忘れなく!

眉はパウダータイプのアイブロウで自然な感じにします。目元はベージュやブラウンなど落ち着いたカラー。マスカラやアイラインは涙で落ちないようにウォータープルーフタイプにします。チークは薄くぼかしますが、基本使いません。口元はベージュ系の落ち着いたカラーに。

ネイル:基本はオフ、いざという時の対策も考えておこう

派手に目立つメイルは当然NGですが、通夜、葬儀は突然訪れてくるものです。ネイルを落とすのが一番ですが、時間がない場合は上からマットなベージュのカラーを塗るという手もあります。ネイルポリッシュなるものが100円ショップで売っていますので、2回重ねて塗ってみてください。

ジェルネイルをしたところなのにもったいないって思う方も中にはおられるでしょう。対処法として、黒い手袋を着用することもできます。焼香の時だけ手袋を外すので、周囲の方には見えないでしょう。親族や懇意にしている知人の場合は、通夜ぶるまいなどの会食の声がかかります。当然手袋は外すので、何か言われたとしても気にしない覚悟はしておきましょう。

また傷テープを爪に貼るという手段も聞きますが、すべての指に……と想像するとやめておいた方がよいでしょう。目立つところを1箇所程度貼り、後はベージュカラーで塗るのが得策だと思います。

これらは一般の参列者としての対応の仕方です。親族関係の通夜、葬儀は当然ネイルはオフ(取る)にします。時間に余裕があれば近くのネイルサロンに尋ねてみてください。

マスク:派手なデザイン、カラーは避ける

新型コロナウィルスの流行以前は、お葬式の場でのマスクは否定的な考えがありました。ですが公共の場、外出時にはマスクを着用することが当たり前になった現在は義務付けられるようになりましたね。

そこで知りたいのはマスクの色です。お葬式に黒は常識ですが、マスクの色は?というと黒色はこれまではカジュアルなイメージを与えていました。実際、コロナ禍の今、葬儀の現場スタッフの方々は白色のマスクをされています。

ですが、マスクを着用するのが常識になっている現在では、黒色のマスクでも大丈夫だと思います。ですがやはり派手なデザイン、カラーはお葬式の場では避けるのが無難でしょう。

(文:中山 みゆき(冠婚葬祭ガイド))