「殺すぞ」路上で脅迫、車内に監禁 小4女児を暴行 横浜地裁初公判

横浜地裁

 「仕事のストレスが大きくなっていた」─。道を歩いていた女児(9)を脅して車に監禁し、暴行したとしてわいせつ略取や監禁、強制性交などの罪に問われた男(47)の初公判が28日、横浜地裁(橋本健裁判長)で開かれ、執拗(しつよう)な犯行態様や身勝手な動機が明らかになった。

 起訴状によると、被告は6月29日午後3時20分ごろ、神奈川県内の路上でわいせつ目的で小学4年の女児を脅迫し、車に監禁して性的暴行した、とされる。

 検察側の冒頭陳述などによると、車を運転中に被害女児を見かけた被告は「性的興味を覚えた」ことから、車を止めて徒歩で女児を追跡。女児が騒がないか試すためわざと女児にぶつかるなどした上で、車の鍵を凶器に見せかけて脅し、車内に連れ込んだ。暴行後、女児を解放した被告は妻と合流して買い物などをしており、証言台に立った妻は「いつもと同じだった」と当時の被告を振り返った。

 一方、女児は帰宅後しばらくは平静を装っていたが、突然泣きだして「『殺すぞ』と言われ、話していいか分からなかった」と被害を打ち明けた。学校に行けなくなり、両親は交互に仕事を休んで女児を一人にしないようにしたという。

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