「マスクで耳が痛い」を解決 市内企業が開発

相模原市中央区

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商品開発を担当する甲斐部長(上)/「くびにかけるくん」

新型コロナウイルス感染症が収束を見せない中、相模カラーフォーム工業(甲斐全吉社長)が開発した「くびにかけるくん」が爆発的な人気を見せている。

今年50周年を迎える同社。パッキング材、クッション材などの発泡品の加工、販売を行っている。「くびにかけるくん」は自社製品第1号。マスクのひもに装着し、首にかけることで長時間着用時の耳の痛みを解消するアイデア商品だ。

同社の商品開発を担うのは甲斐大輔営業部長。日々不便に感じたことをノートにまとめ、「自社の技術を生かして、その不便を解決できないか」というところからアイデアを捻出。その中のひとつである「マスクで耳が痛い」という項目に目を付け、開発に乗り出した。ポリオレフィンフォームという発泡品を素材に、手作業でいくつもサンプルを作成。どんな人でも使えるように長さ、形などを改良し、完成までに1年を要した。

コロナで需要増

これまでにない独自の商品は発売から好評を博していたが、新型コロナウイルス感染症の予防のためマスクを装着する人が増えたことにより、売上が増加。今年に入り約20万個が売れ、相模原発のアイデア商品として一躍話題となった。甲斐部長は「マスクで耳が痛くて悩んでいる人が大勢いたのだと思う。自分が作ったものが、その人たちの役に立てたのならよかった」と話す。

加えて、思いもよらなかった所からの反響もあった。生まれながらに耳介が小さいか欠けている「小耳症」の子どもを持つ親から、「これまで障がいのためマスクができなかったが、この商品のおかげでできるようになった」とのお礼の手紙が届いた。「自分が作ったものが誰かの役に立っている実感を得ることができて感動した」

「くびにかけるくん」は、相模原市が優れた商品として認定し販路開拓を支援する「トライアル発注認定製品」にも認定。甲斐部長は「相模原発の商品として有名になり、もっと市の認知度に貢献できれば」と願望を抱いている。

商品は市内ドラッグストアや市役所の生協、同社のホームページなどで購入可能。