FA市場の注目株・スプリンガー 「アストロズに戻りたくない」との噂

近年のアストロズの躍進をレギュラーシーズンとポストシーズンの両方における活躍で支えてきたジョージ・スプリンガーは、今オフのフリーエージェント市場で注目株の1人となっている。アストロズにとって、スプリンガーとの再契約は今オフの最優先事項の1つだが、スプリンガー自身はそのように考えていないようだ。「スプリンガーはアストロズ残留を望んでいない」という噂が出回っている。

現在31歳のスプリンガーは、2017年に34本塁打、2019年に自己最多の39本塁打を放ち、2017年から3年連続でオールスター・ゲームに選出。今季は成績を大きく落とすチームメイトが多いなか、51試合に出場して打率.265、14本塁打、32打点、OPS.899と例年に近いパフォーマンスを披露した。また、ポストシーズンに強いことでも知られており、通算63試合に出場して19本塁打を放っている。

このスプリンガーについて、「ESPN 97.5 ヒューストン」のパトリック・クレイトン記者は「ジョージ・スプリンガーはアストロズに戻ることを望んでいないという噂がある。オーナーは開幕前に彼との再契約が最優先だと語っていたが、今のところ何も実現していない。センターという重要なポジションで強打と好守を兼ね備えた選手であり、アストロズにとって大きな損失となるだろう」と伝えている。他に同様の内容を報じている記者がいない点は気になるが、これが事実だとすれば、アストロズの来季構想には大きな狂いが生じることになる。

アストロズはジャスティン・バーランダーがトミー・ジョン手術により来季を全休することが確実で、主力外野手のマイケル・ブラントリーとジョシュ・レディックはスプリンガーとともにフリーエージェントとなる。今季はレギュラーシーズンで6年ぶりに負け越したが、スプリンガー流出となればさらなる戦力ダウンは避けられない。

一方、スプリンガーが残留を望んでいないという噂は、メッツやレッドソックスといった強打の外野手の獲得を目指す球団には朗報だ。スプリンガーと他球団の交渉が解禁されるとともに、激しい争奪戦が繰り広げられることになるだろう。

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