震災復興支援で感謝状 南三陸町長が南島原市訪問

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松本市長に感謝状を手渡す南三陸町の佐藤町長(左)=南島原市役所

 2011年3月の東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の佐藤仁町長は28日、長崎県南島原市の松本政博市長を表敬訪問し、震災復興支援に対する感謝状を贈った。佐藤町長は「復興を完遂する見通しとなったのは、全国の自治体や企業から派遣してもらった職員のおかげ」と謝辞を述べた。
 同町は震災で全世帯の6割を超える3321戸が被災した。死者数は、避難生活に伴う健康悪化などが原因の震災関連死を合わせて620人に上り、昨年3月末時点で211人が行方不明になっている。
 大震災以降、南三陸町が他の自治体から受け入れた職員は南島原市を含め延べ516人に上る。同市は震災後の6月から昨年3月まで事務系の職員計4人を同町に派遣。当初は復興計画の策定や工事車両の渋滞対策、各種事業の進捗(しんちょく)状況の確認などに当たり、その後は総合計画の策定や広報紙作りなどに携わった。
 同町は住宅移転といった10年間の復興事業も本年度でほぼ終える見通しで、佐藤町長は支援を受けた自治体や企業など220カ所を回って直接、感謝を伝えている。「マンパワーや心温まるご支援がなければ早期の再生は厳しかった。南島原には感謝の思いでいっぱい」と話した。
 今年3月、南島原から一家で宮城県に移住した元市職員で、現在は同町商工観光課に勤務する佐藤守謹(もりちか)さん(41)=南有馬町出身=も同行。「(コロナ禍で)事業者の休業協力金の給付業務などで多忙な日々だった。震災から9年7カ月がたち、町のハード面は落ち着いた。だが市街地には空き区画も多い。企業誘致や立地、育成に尽力したい」と意欲を見せた。