米国の西半分でコロナ感染まん延、積極的な防止策を=対策本部

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[ワシントン 29日 ロイター] - 米ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策本部は、全米の西半分で新型コロナウイルス感染が持続的かつ広範囲に広がっており、積極的な感染防止策が必要と訴えた。

国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、CNBCとのインタビューで「われわれがたどっている道筋は非常に困難で、間違った方向に向かっている」と警告。全米47州で感染者が増加しており、病院は患者であふれていると述べ、「状況がこれまでと変わらないようなら、新規感染者や入院患者、死者(の増加)で多大な苦痛に襲われることになる」と語った。

CNNが入手した週報によると、コロナウイルス対策本部は中・西部の州で積極的な感染防止対策が必要と警告。「中西部、中西部北部、西部で広範で容赦ない市中感染が継続している。無症状感染と有症状感染の双方を制御するために、積極的な抑制策が必要になる」とした。

その上で、冬季に向かい気温が低下する中、屋内で家族や友人と過ごす時間が長くなっていることが感染拡大の大きな要因となっていると指摘。各州に対しマスクの着用や、人と一定の距離を確保するソーシャル・ディスタンスのほか、人混みを避けるなどの措置を一段と強く奨励するよう呼び掛けた。

ロイターの集計によると、新型ウイルス感染症の入院患者数が28日、中西部と西部を中心に13州で過去最悪の水準に達した。

この日は、少なくともインディアナ州、オハイオ州、メーン州、ミネソタ州、イリノイ州、ノースダコタ州、ノースカロライナ州で1日の新規感染者数が過去最悪に達したほか、インディアナ州では入院患者数も過去最悪を更新。全国の入院患者数は4万5457人と、8月14日以来の高水準になった。

ユタ大学ヘルスプランのチーフ・メディカルオフィサー、ラッセル・ビニク氏は、ワクチンがまだ開発されていない中で冬季に感染拡大が続けば、病院に対する圧力が一段と高まると警告している。

感染が急拡大している地域は、来週に迫った大統領選の激戦州に重なる。新型ウイルス感染拡大への対応が政治問題化する中、メドウズ大統領首席補佐官はこの日のCBS「ディス・モーニング」で、近く治療薬とワクチンが開発されると強調した上で、「長期的なロックダウン(都市封鎖)と外出禁止がうまく行かないことは分かっている」と指摘。トランプ政権の対応策を擁護した。

米国では公衆衛生当局者が国民に対し感染拡大抑制策を強化するよう呼び掛けているが、現時点では全国的なロックダウン措置を求める声は出ていない。

*内容を追加しました。