
会津産落花生の出荷に向けた乾燥作業が喜多方市で最盛期を迎えている。秋の澄んだ空気の中、市内の干し場でたくさんの殻を付けた落花生を一株ずつ、つるす作業が行われている。
収穫は今月上旬から始まり、一カ月ほどつるしてじっくりと乾燥させる。他県産と比べ会津産は油分が多く、コクのある味わいが特徴だという。
会津地方では一九八〇年代まで盛んに生産されていたが、外国産の流入で衰退した。喜多方市の豆菓子製造販売業「おくや」は十年前から会津産落花生の再興に取り組み、今年は自社と契約農家の畑で計二十トンの収穫を見込んでいる。松崎健太郎社長(44)は「今年から東北各地に販路が広がる。会津を落花生の産地としてアピールしたい」と話している。
乾燥を終えた落花生は焙煎(ばいせん)などを経て、十二月上旬から店頭に並ぶ。