映画「いざなぎ暮れた。」ベアボーンズ国際映画祭で邦画初の快挙

(C)2018 「いざなぎ暮れた。」製作委員会

毎熊克哉・武田梨奈W主演、脚本・監督 笠木望の映画『いざなぎ暮れた。』(吉本興業製作)が、ロバート・ロドリゲス監督のホーム映画祭として知られるベアボーンズ国際映画祭にて最優秀国際長編映画賞を受賞した。

神話が息づく町を、崖っぷちの男女が東京から弾丸旅行する様子がブラックでスリリングに描かれた映画「いざなぎ暮れた。」。コロナの影響がまだ濃いアメリカで、オンラインではなく、リアルに行われた第22回ベアボーンズ国際映画祭にて最優秀国際長編映画賞を受賞し、邦画初の快挙を成し遂げた。

アメリカのオクラホマ州で開催されるベアボーンズ国際映画祭は、ロバート・ロドリゲス監督のホーム映画祭として知られていて、毎年、“今年のロバート・ロドリゲス”を選出するなど、インディペンデント・スピリットを称揚する映画祭として知られる。コンペティションでは、制作予算100万ドル(約1億円)以下の作品という応募規定もあるため、挑戦的で野心的、そしてエンターテインメントな作品が多く、その中のよりすぐりの作品によってハイレベルなコンペが行われている。そんな中でアメリカ以外の作品群の中で最優秀賞の受賞。映画際規定制作費の1.5%程度で作られた本作の異様なコストパフォーマンスと驚きのクオリティが世界でも認められた形だ。

緊急事態宣言によって配給中止の憂き目にあっていた本作だったが、10月より名古屋シネマスコーレ・広島シネマモード・福島まちポレいわき・佐賀THEATER ENYAなど、各地で続々と配給が決定、ファンの声に後押しされて“リベンジ上映”が始まったばかり。このベアボーンズ国際映画祭で世界21冠を達成した本作。今後の拡大上映にとって大きな後押しとなるのは間違いない。

神話の町をめぐる中で自身を見つめ直す複雑な役を演じた舞熊克哉、男に寄りそうキャバ嬢を演じ新たな境地を見せた武田梨奈、そして敵役の青山フォール勝ち、脚本監督を努めた笠木望から喜びのコメントと写真が届いた。

●毎熊克哉コメント

ドカーン、ドカーン、と次から次へと吉報の花火が打ち上げられて、喜びや感動を通り越して呆然と眺めているような気持ちです。こんなに外国の人たちに受け入れてもらえるとは、

美保関で撮影している時は微塵も想像していなかった。この小さな映画が、世界中の映画祭や劇場と受け手側の皆さんのおかげで少しずつ成長して大きくなっているのを感じます。映画ってすごいなぁ。感謝です!

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●武田梨奈コメント

公開と同時期にコロナ渦になり、正直ネガティブに思ってしまう事もありましたが、そんな大変な状況の中でも映画は世界を旅し、誰かの心まで届けてくれた。この作品の中で生きる人たちは、些細なキッカケで小さな希望を見つけていきます。そして、私はこの作品で大きな希望を見つけました。『いざなぎ暮れた。』を観てくださった全ての方々へ、感謝申し上げます。これから先も、この映画が無事に旅をし続けられますように。

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●青山フォール勝ちコメント

初めての映画出演、しかも地元島根県の実家の近くで撮影した映画が世界でこんなにも評価されている事に正直驚いています。撮影は1年以上前ですが賞を受賞する度にチームいざなぎの皆さんと会えるのでたった3日間で撮った映画とは思えないくらいファミリー感が強くなってきています。まだまだ勢い止まらない!

●笠木望 監督 コメント

『エル・マルアッチ』で誉れ高いロバート・ロドリゲス監督の映画際で最高の賞を受賞したこの知らせが届いた時、ロジャー・コーマンの『デスレース2050年』を見ていました。子供のころ『激突!』や『殺人魚フライングキラー』に衝撃を受けた私にとって今回の受賞は本当に感慨深いものです。『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』の撮影2日間にはまだ及びませんが、愛すべき映画の系譜の末端にこの『いざなぎ暮れた。』が記憶されますように。

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