認知症当事者「カフェ店員」に 間違いを温かく受け入れる場に

来月3日「ま、いっか!カフェ」

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「ま、いっか!カフェ」の企画を練る連絡会のメンバー=佐世保市戸尾町、させぼ市民活動交流プラザ

 認知症の啓発活動に携わる佐世保市内の福祉関係者が11月3日、飲食イベント「ま、いっか!カフェ」を同市中心部のアーケードで開く。接客や配膳を担う「店員」は認知症の当事者たち。触れ合いの場をつくることで、認知症や病気と共に生きる人のイメージアップを図る。
 佐世保三ケ町商店街の50周年記念祭のイベントとして実施。3日午後2時~4時、常盤町の市中央公民館前に飲食ができるテーブルを設置し、近隣のカフェのケーキや飲み物、焼き菓子などを販売する。
 認知症について市民に正しい知識を身に付けてもらう「認知症サポーター養成講座」の講師でつくる「市認知症キャラバン・メイト連絡会」が企画。2017年に東京で始まった「注文をまちがえる料理店」の活動を元にした。認知症の人がホールスタッフを担当するレストランを開くことで、間違いを温かく受け入れ、誰もが暮らしやすい社会を目指そうと全国に取り組みが広がっている。
 「認知症の人の出来ないことだけを見る人がまだ多い」。市内でケアマネジャーとして働く会長の市山広太さん(43)は明かす。水やりや掃除など長年の習慣を続けられたり、メモを活用しながら生活をしたり。自分の行動や会話の内容を忘れてしまうことがあっても、自立して暮らす患者と出会ってきた。
 「『この人は認知症だから』という壁が取り払われなければ理解は進まない」。昨年、三ケ町商店街のカフェで初めてイベントを開催。中度以上の認知症を抱えるお年寄り数人が接客に挑戦した。集中力の保ち方などに課題はあったが、介護に携わる人たちからは、患者らの笑顔や楽しげな雰囲気に驚きや喜びの声が寄せられた。
 昨年に続き2回目となる今回は、若年性認知症の患者を中心に4人が店員として参加する予定。市山さんは「認知症は誰でもなり得る病気。繰り返し開いて伝えていきたい」と話す。
 問い合わせは同連絡会(電0956.23.0018)。