フランク・ザッパの新ドキュメンタリー『Zappa』新予告編が公開。海外では11月末から配信決定

Photo: Michael Ochs Archives/Getty Images

アレックス・ウィンター監督によるフランク・ザッパの新ドキュメンタリー映画『Zappa』の新予告編が公開された。この映画は、先駆的なアーティストの並外れた人生と作品について描いた初の “オールアクセス “ドキュメンタリーとして、2020年11月27日からデジタルやオンデマンドでの配信が決定、11月23日には一夜限りの劇場イベントも開催される(日本での配信については未定)。

この映画を制作するにあたり、フランク・ザッパの未亡人ゲイルは、監督のウィンターと制作チームに、未公開のインタビューといった映像、コンサートやスタジオセッションでの未発表音源、未完成プロジェクトなど、アーティストの未発表資料の自由な使用を認めている。

友人や家族、協力者との様々な新しいインタビューや過去の素材は、フランク・ザッパの人生の全体像を描くのに役立つものであり、映画の中には、ゲイル・ザッパ、ザ・マザーズ・オブ・インヴェンションのマルチ・インストゥルメンタリストだったイアン・アンダーウッド、ギターの名手スティーブ・ヴァイ、作家でミュージシャン、女優でありザッパファミリーの“乳母”であるパメラ・デ・バレス、クロノス・カルテットの創始者デヴィッド・ハリントンなどが含まれている。

パナマ文書事件に迫ったドキュメンタリー『The Panama Papers』や『Downloaded』といった作品で知られる監督のアレックス・ウィンターは、『Zappa』がこれまでで最も野心的なプロジェクトだったと語る。映画を制作する前に、ザッパの保管庫にある劣化したアイテムの多くは、2年の歳月をかけて修復されなければならなかった。

監督は声明の中で、プロデューサーのグレン・ジッパーと共にこうコメントしている。

「音楽ドキュメンタリーや従来の伝記映画ではなく、偉大なアメリカの芸術家であり思想家のドラマチックな武勇伝を伝えることを目指しました。この映画は、ザッパの膨大で多様な創作活動の幅と、彼の並外れた個人的で政治的な人生の幅を伝えることを目的としています。そして何よりもまず第一に、並外れた個人を題材にした、とても人間的で普遍的な映画体験を作りたかったのです」

「フランク・ザッパは創造的な天才であっただけでなく、時代の狂気を並外れた明晰さとウィットで表現した偉大で雄弁な思想家でもありました。歴史的な時代に、他の並外れた人々の中で生き、活動した破天荒な人物でもあります」

「彼の世界観、芸術や政治性は時代のはるか先を行っていましたし、今の困難な時代にも深く関係してきますし、この映画は彼という人物の徹底的な現代的な探求なんです」

Written By Sophie Smith

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