クミャ江2号発電所竣工、朝鮮各地で中小型水力発電所建設相次ぐ

中小型水力発電所の標準、お手本として建設されたクミャ江2号発電所

 朝鮮で、中小型水力発電所の標準、お手本として建設が進められてすすめられてきた、咸鏡南道クミャ(金野)郡のクミャ(金野)江2号発電所が竣工、10月30日竣工式が行われた。
 「労働新聞」(10.31)は、「発電所が完工し、郡の治山治水事業が前進を成し遂げ、クミャ江が人民に幸せを運ぶ宝の江になり、郡の経済発展と人民生活の向上に質することができるもう一つの立派な土台が用意された」と報じた。
 竣工式には発電所の建設に寄与したクミャ郡幹部と勤労者、志願者に送る朝鮮労働党中央委員会の祝賀文が寄せられ、クミャ江2号発電所建設を党が重視してきたことを示した。

クミャ江2号発電所内部(右側)

 発電所は、郡幹部と電力工業省第2電力設計研究所の設計員がクミャ江軍民発電所から送られる水と周辺の山から流れ出る水を効果的に利用できる場所に発電所の位置を定め、構造物の設計を最適化し渇水期にも安全に電力を生産できる科学技術的担保を整えるとともに、統合電力管理体系を構築、高い効率と安全な運営を保障できるように建設された。
 河川が多い朝鮮で、地方の自然経済的条件と実情に合わせて、中小型水力発電所を各地で建設し、地方経済を発展させ人民生活を向上させることは朝鮮労働党が打ち出している方針。
 この方針に従い朝鮮の各地方では今年に多くの中小型水力発電所が建設された。

フンジュ青年4号発電所

 水力資源が豊富な慈江道では、10月にフンジュ青年4号発電所、トンシン(東新)3号発電所を竣工したのをはじめ、ウシ(雩時)発電所、ムソン発電所、ウィアムドク発電所建設をほぼ終え、チャンガン(長江)6号発電所、ミョンムン3号発電所、フンジュ5号発電所の建設も進めている。コプン(古豊)郡リョンデリ、チャンガグン逓信所、カンゲ製紙工場など、道内の機関、工場、企業所、共同農場では数多くの極小型発電所を設置して電力を得ている。
 また、江原道ではイチョン(伊川)軍民発電所の竣工式が10月5日行われ、セポ(洗浦)軍民発電所、ピョンガン(平康)軍民発電所、ウィヤン(淮陽)軍民発電所の建設が急ピッチで進められている。

イチョン(伊川)軍民発電所

 咸鏡南道では、ハムン(咸興)1号発電所を完成(3月)させハムン(咸興)2号発電所建設に本格的にとりかかっている。咸鏡北道では7月にオランチョン(漁郎川)4号発電所を完成させた。
 さらに平安北道ではピヒョン(枇峴)郡にピヒョン2号発電所を建設(7月)、黄海北道ではリンサン(麟山)郡にリンサンリョンソク発電所を建設(9月)した。
 今年だけでも朝鮮各地で多くの中小型水力発電所が建設されたばかりか、引き続き発電所建設が各地で進んでいる。中小型水力発電所の建設は増大する電力需要を満たし地方経済を活性化させるうえで大きな効果を発揮しており、地方の人民生活向上に貢献している。
 相次ぐ中小型水力発電所の建設は、自力更生の力で着実に進む経済建設の一端を示しており、米国による経済制裁は日を追うごとに無力化している。

オランチョン(漁郎川)4号発電所

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