マツダ MX-30の「フリースタイルドア」で注目を集めた観音開きドア。センターピラーがなく、開口部を大きくとれるため、乗降しやいすい反面、車種によっては前側のドアが開いていないと後ろ側のドアが開けられないといったデメリットもあります。今回は、そんな観音開きドアを採用している3台の国産車を振り返ってみましょう。
観音開きの「フリースタイルドア」を採用したロータリースポーツ！マツダ RX-8
マツダRX-8は、世界で唯一ロータリーエンジンを搭載するRX-7の後継モデルとして2003年に登場。低いボンネットや緩やかなルーフラインは2ドアクーペのように見えますが、実は4ドアの4シーターで、大人4人がゆったり乗れるスペースを確保しています。
心臓部は、小型化・高性能化した自然吸気の新世代ロータリーエンジン「RENESIS（レネシス）」をフロントミッドシップに搭載し、8500rpmで最高出力250馬力を発生。トランスミッションは6速MT／5速MTまたは4速ATで後輪を駆動させます。
マツダのこだわりとフォードの要求を両立した観音開き
2ドアクーペのように見える4ドアを実現したのは、マツダでは「フリースタイルドア」と呼ぶ観音開きのドア。あくまで補助的な役割でありながら、2ドア2+2シータースポーツカーでは不可能だった使いやすさを実現しているのです。
また、フリースタイルドアが誕生した背景には、当時マツダの経営に深く関わっていたフォードの存在が大きく関係しています。マツダが新たなロータリースポーツの開発を持ちかけたところ、フォードが出した絶対条件は大人が4人乗れる4ドア。そこで考え出されたのが、マツダがこだわってきた軽快さとフォードの要求を両立する観音開きのフリースタイルドアなのです。
マツダ RX-8の中古車相場
■中古車掲載台数：352台
■中古車相場：28万円～375.9万円（応相談含む）
※中古車掲載台数および相場は、2020年10月30日時点のデータ
街中でも悪路でもマッチするオールラウンダー！ トヨタ FJクルーザー
2010年から販売を開始したFJクルーザー。丸型ライトにポップなカラーリングが特徴で、元々北米専売車種としてデビューしました。しかし、無骨でありながら愛嬌のあるスタイリングが日本でも話題となり、急遽日本での発売を開始。その個性的なスタイルはもちろんのこと、本格オフローダーとしての顔も持ち、街乗りメインのユーザーから悪路走行を楽しむヘビーユーザーまで幅広い人気を獲得しました。
2ドアSUVのように見える個性的なスタイリング
トヨタ FJクルーザーのサイドドアは、2ドアSUVのように見える観音開きドアを採用しています。両側に採用された観音開きドアは、開口部が大きいため、リアシートへのアクセスが良好。ところが、フロントシート用のシートベルトは、リアドアに内蔵されているため、フロントシートのシートベルトを装着したままではリアドアを開けられないといった難点もありました。
トヨタ FJクルーザーの中古車相場
■中古車掲載台数：201台
■中古車相場：180万円～458万円（応相談含む）
※中古車掲載台数および相場は、2020年10月30日時点のデータ
実は使い勝手が良い個性派SUV！ ホンダ エレメント
2003年に発売を開始した個性派SUVがホンダ エレメントです。剥き出しの樹脂パーツがタフな印象を与えてくれるエクステリア、三眼メーターや大型エアアウトレットなどを配した水平基調のインパネなど、内・外装デザインがエレメントの個性を主張しています。
室内空間は、多彩なシートアレンジに、跳ね上げ機構付のスライドリアシートを採用したことで、広いラゲッジスペースを作り出すことが可能。さらに、汚れた物を気にせず積める水ぶき可能なワイパブルフロア、濡れても拭き取れる防水シート表皮、撥水ルーフライニングを採用しているため、キャンプなどのアウトドアユースにも最適です。
観音開きのサイドドアと上下二分割のバックドア
センターピラーレス両側観音開きドアの開口部は、高さ1140mm、幅1550mmという広い開口部を実現し、サイドドアからも大きな荷物や長い荷物を出し入れすることができます。また、上下二分割に開閉するクラムシェル型のバックドアは、荷物の出し入れが容易なだけでなく、ロアゲートに大人2人が腰を掛けることもでき、雨や陽射しをしのぐことができる優れものです。
ホンダ エレメントの中古車相場
■中古車掲載台数：68台
■中古車相場：58万円～218万円
※中古車掲載台数および相場は、2020年10月30日時点のデータ
