レナウン、再建を断念し破産へ

  5月15日に民事再生法の適用を申請し、再生手続きを進めていた(株)レナウン(TSR企業コード:295833440、江東区)は10月30日、東京地裁より民事再生手続廃止決定を受けた。4週間後を目途に破産開始決定を受ける見通し。
 レナウンは新型コロナウイルスの影響や親会社の関連会社から売掛金の回収が遅れ、子会社から民事再生法の適用を申し立てられていた。

 民事再生以降、アパレルなどを展開する小泉グループの小泉アパレル(株)(TSR企業コード:571048803、大阪市中央区)に「SIMPLE LIFE(シンプルライフ)」と「element of SIMPLE LIFE(エレメントオブシンプルライフ)」事業を、同じ小泉グループの(株)オッジ・インターナショナル(TSR企業コード:570796652、大阪市中央区)に「Aquascutum(アクアスキュータム)」と「D’URBAN(ダーバン)」、「STUDIOby D’URBAN(スタジオバイダーバン)」を譲渡し、これらブランドは各スポンサーによって事業が継続される

 主要ブランドの譲渡などを進めていたが、事業譲渡の対象外となったブランド事業にかかる店舗・売場の閉鎖を10月30日までに全て完了していた。

 関係者によると、レナウン子会社でファミリーセールなどを手がけていた(株)REDUインターフェイス(TSR企業コード:292341997、大田区)の事業は譲渡先が決まり、来年1月上旬以降、大手商社の子会社が運営する予定。また、保険代理業などの(株)レナウンエージェンシー(TSR企業コード:291357725、江東区)の保険事業も他社に譲渡済みという。

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