市道沿いのコスモス見ごろ 心もアクセルも緩めて 佐世保・桑木場

「見事に咲いてくれた」と満足感をにじませる川中さん=佐世保市桑木場町

 花を眺め、心もアクセルも緩めて-。長崎県佐世保市桑木場町の市道沿いで、住民らが交通安全を願って育てたコスモスが見ごろを迎えている。
 コスモス畑はもともと、近くに住む農業の川中忠彦さん(76)が管理していた田んぼ。田んぼの横には市道「横手平松町線」が通っており、通勤の車などがスピードを出して通行。坂道のため見通しが悪く、住民らが危険を感じることが多かった。
 「通行中に花が見えれば、ゆとりがある運転ができるのではないか」と考えた川中さん。町内の仲間と一緒に7月末にコスモスの種をまいたが、うまくいかず、9月中旬にもう一度種まきに挑戦。無事に花が開いた。
 開花後は近くに車を止めて写真を撮ったり、スピードを落として通過したりする人を見かけるようになった。川中さんは「見事に咲いてくれた。気持ちが良い」と笑みをこぼした。

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