V長崎 攻勢の11月 最高の滑りだし 水戸に快勝

【V長崎-水戸】後半ロスタイム、V長崎のエジガルジュニオが頭で合わせて移籍後初ゴールを奪う=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 明治安田J2第30節(1日・トランスコスモススタジアム長崎ほか=11試合)V・ファーレン長崎は水戸を4-1で下した。J1昇格争いを勝ち抜くために、上昇気流に乗せる逆転勝利だった。3位V長崎にとって5試合ぶりのホーム戦。5394人の観衆が詰め掛けたトラスタは、歓喜の拍手に包まれた。

 前半は守勢に回る展開になった。今季のJ2最多得点を誇る水戸に、CKから先制点も与えた。だが、5分後、中盤でボールを奪った澤田のドリブル突破から、カイオセザールの同点弾で追いつくと、次第に流れはV長崎に傾いた。
 後半は違うチームのように攻めた。開始から入った氣田が、果敢にドリブルで仕掛け、前線でボールが収まるようになった。分厚い攻撃で押し込んでミスを誘い、名倉が勝ち越しゴール。さらにルアン、エジガルジュニオを同時投入し、攻勢を強めた。終盤も選手や布陣を入れ替えながら攻め続け、後半だけでシュート数は14本。課題の決定力不足を振り払う、ゴールラッシュとなった。
 手倉森監督は「11月からの戦いは攻撃的にいけば、われわれがこれまで見せたことのない戦いを見せられると話していた。4点取れて、そういうものを見せることができてよかった」と手応えを口にした。J1昇格圏内の首位徳島、2位福岡との勝ち点差は「5」。まだ追う立場に変わりはないが「攻勢の月」と見据える勝負の月を、最高の形で滑りだした。

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