期待外れのビヤ、バレ、ジョーンズ… 12球団の新外国人の働き&成績を検証【パ編】

西武のスパンジェンバーグ、ソフトバンクのバレンティン、オリックスのジョーンズ(左から)【写真:荒川祐史】

西武のギャレットやソフトバンクのムーアは上々の活躍

2020年のペナントレースも残りわずか。セ・リーグは巨人が2年連続の優勝を決め、パ・リーグではソフトバンクが3年ぶりにリーグ優勝を奪還した。残るはパ・リーグのクライマックスシリーズ争い。新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が3か月遅れとなった今季もクライマックスが近づいてきている。

新型コロナの影響で選手たちも調整に苦労したであろう今シーズン。来日1年目となった新助っ人や、新天地に移った外国人選手にとってはより一層、難しい1年となったことだろう。そこでここでは各球団で1年目だった新助っ人の今季を検証。その働きを診断してみる。

【パ・リーグ】
○西武
ギャレット 46試合3勝2敗0S16H 3.30
ノリン 5試合1勝2敗0S0H 6.75
スパンジェンバーグ 106試合390打数103安13本49点 .264

3年連続でのリーグ優勝を目指した西武。ソフトバンクに頂点を奪われ、現在は2位をロッテと争っている。その中でギャレットは勝利の方程式として活躍。スパンジェンバーグも三塁、左翼、右翼とユーティリティにこなしてチームに貢献した。一方で先発として期待されたノリンは振るわなかった。

○ソフトバンク
ムーア 12試合6勝3敗0S0H 2.64
バレンティン 60試合191打数32安9本22点 .168

メジャー54勝の実績を提げたムーアの力はホンモノだった。開幕直後にふくらはぎの肉離れで離脱したが、復帰後は安定した投球を披露。ここまで6勝、防御率2.64と結果を残している。一方、鳴り物入りでヤクルトから加入したバレンティンは期待外れに。ここまで打率.168、本塁打も9本に止まり、風当たりは強くなっている。

オリックスは期待のジョーンズ&ロドリゲスが共にふるわず

○楽天
シャギワ 30試合0勝3敗1S6H 6.04
DJ・ジョンソン 13試合1勝0敗0S3H 2.08
ロメロ 101試合348打数96安24本62点 .276

リーグ優勝を目指して大型補強を行った楽天だったが、新外国人補強に関しては当たったとは言い難いか。シャギワは開幕当初、勝利の方程式として登板したが、その後はなかなか振るわず、ここまで防御率6.04となっている。DJ・ジョンソンはシーズン半ばに広島からトレードで加入し、ここまで13試合に登板。ロメロは大成功を収め、楽天打線の大事なピースとなっている。

○ロッテ
ハーマン 35試合3勝2敗1S22H 2.08
チェン・ウェイン 3試合0勝2敗0S0H 2.25
フローレス 12試合2勝1敗0S1H 8.38

優勝争いを繰り広げ、現在2位につけるロッテ。楽天から移籍したハーマンは勝利の方程式として22ホールドをマークし、防御率2点台前半と優秀。終盤に緊急補強で加入したチェン・ウェインは白星こそないが、安定した投球を見せている。育成から昇格したフローレスは結果を残せなかった。

○日本ハム
バーヘイゲン 18試合8勝6敗0S0H 3.22
ビヤヌエバ 54試合168打数37安4本19点 .220

5位に低迷しクライマックスシリーズの可能性も消滅した日本ハム。先発のバーヘイゲンは8勝をマークして上々の成績を残した一方で、巨人から加入して打線の起爆剤として期待されたビヤヌエバはわずか54試合の出場で4本塁打に終わっている。

○オリックス
ヒギンス 41試合3勝3敗0S19H 2.40
ジョーンズ 87試合302打数78安12本43点 .258
ロドリゲス 56試合184打数41安6本25点 .223

シーズン中に西村監督が辞任、中嶋監督代行が指揮を執る激動の1年となった最下位オリックス。新外国人ではリリーフのヒギンスが結果を残した一方で、打線の核として期待された2人は振るわなかった。メジャー通算282本塁打のジョーンズは打率.258、12本塁打。ロドリゲスは.223、6本塁打と、ともに期待外れだった。(Full-Count編集部)

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