ムーミンがスナフキンと初めて出会う特別な一冊『ムーミン谷の彗星』

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『ムーミン谷の彗星』

ムーミンの生みの親・トーベ・ヤンソンさんが描いた、ムーミントロールと仲間たちのファンタジックな物語。秋の日のおうち読書にオススメしたい一冊です。

新装版 ムーミン谷の彗星
著者:トーベ・ヤンソン/訳:下村隆一
出版社:講談社

澄んだ空を見上げて、ムーミン谷を思い浮かべます。青いやしきにはムーミン一家、そして小さな生き物たちもまわりにたくさん住んでいる場所。そんなのどかなムーミン谷に大雨が降ったあくる日のこと。ムーミントロールはあたりのようすがおかしいことに気づきます。

庭も家もりんごの木もハンモックもどす黒くなっている! この雨はふつうのものじゃない、地球が滅びるかもしれないと、ムーミン谷はたちまち不穏な空気に包まれます。ムーミンは仲良しのスニフと一緒に、原因を調べるために遠くの天文台へ出かけることになって……。

この物語は、旅の途中でムーミンが初めてスナフキンと出会う特別な一冊でもあります。スナフキンの姿が見えるより先に、ハーモニカの音がきこえてきます。物知りでいろいろなことを教えてくれるスナフキンが加わって、冒険の旅はさらにワクワクしたものになっていく。スナフキンの吹く夕ぐれの歌や大きな冒険の歌を聴いてみたい。

見たことのない世界へ旅に出たからこそ、ムーミン谷の暮らしがより幸せに感じられもする。「だれでも、すっかり安心していられる谷なんだよ、あそこは。目をさますときはうれしいし、晩にねるのもたのしいのさ」ムーミントロールが語る言葉にトーベ・ヤンソンさんの物語の魅力が詰まっています。

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

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