内田有紀が新型コロナのクラスターの真相に迫る番組ナレーターに。「医療、介護の今後を考えるきっかけに」

HTB北海道テレビでは11月8日に、テレメンタリー2020「介護崩壊~救えなかったクラスター~」(午後3:20、北海道ローカル)がオンエア。テレビ朝日では同日放送(午前4:30)されるほか、テレビ朝日系各局でも随時放送される(https://www.tv-asahi.co.jp/telementary/timetable/)。北海道・札幌の高齢者施設で起こった新型コロナウイルス感染症のクラスターの実態を取材。「介護崩壊」と「医療崩壊」を再び起こさないための教訓を探る。

4月下旬に最初の感染者が出て、入所者17人が亡くなった札幌市の介護老人保健施設「茨戸アカシアハイツ」。17人が死亡した最も大きな原因だと職員たちが感じていたのは、「保健所の入院搬送をせず施設内で看護するように」という札幌市の方針だった。

当初、施設には90人ほどの入所者がいて、そのおよそ7割が感染。追い打ちをかけたのは、施設職員が感染や離職で2割ほどになっていたことだった。残る介護士は毎日泊まり込み、看護師は全くのゼロに。「救うというより、救いようがない」。応援に入った看護師はこう話す。施設がまとめた報告書からは、その壮絶な様子が分かる。

遺族は怒りを隠し切れない。「急変する前に医療を受けられていたらと思うと、悔しいというか悔やみきれないですよね」。

HTBは4月下旬、「茨戸アカシアハイツ」で働く介護職員の親族から一通のメールを受けていた。内容は「内部はもう崩壊している」と訴えるものだった。

感染者を救う方法はなかったのか? 札幌市の見解と施設の報告書、さらにHTBの独自取材を基に、同番組ではクラスターの真相を検証する。

ナレーターは、7月に放送されたHTB制作の「テレメンタリー2020『たたかう“生命の守り人”』」に引き続き、女優の内田有紀が担当。内田は「その突きつけられる現実へのもどかしい思いとともに、その時に正しい判断ができる人でありたいとあらためて思いました。医療、介護などの今後のことを考えるきっかけになってほしいと感じています」とコメントした。

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