パナソニック、顔認証APIエンタープライズエディションとSaaSプラットフォームの提供を開始

働き方改革関連法の施行を契機に勤怠管理ソフト市場は拡大を続けており、さらには新型感染症の拡大を受け、非接触関連技術へのニーズは上昇しオフィスでの入退管理に続き顧客のニーズが顕在化している。建設や鉄道、物流業界においては、紙ベースでの点呼に伴う業務の煩雑さやなりすましが多いことが指摘されており、さらには業務の特性上、両手を自由に使えることも必要条件である。また、教育業界では、例えば生徒の点呼管理の多くは挙手や手入力が主で、塾運営の効率化が課題となっている。これらの業界では点呼業務の効率化が現場の喫緊の課題となっており、なりすまし防止、人件費削減、効率化、の目的で顔認証の導入を検討する例が増えている。パナソニック株式会社とパナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社は、新事業「現場センシングソリューション」を立ち上げ、3つの事業戦略である「エッジデバイスの更なる進化」「AI画像センシング技術の先鋭化」「アプリケーション提供プラットフォームの構築」を2020年7月に発表している。そしてこのほど「アプリケーション提供プラットフォームの構築」を拡充し、様々な開発ニーズに応えるため、顔認証APIエンタープライズエディション及びSaaSプラットフォームの提供を開始した。SaaSプラットフォームでは、まず需要の多い「点呼・勤怠」向けアプリケーションから提供を開始する。今回提供を開始した顔認証APIエンタープライズエディションでは、2019年11月に発表した顔認証APIスタンダードエディションから以下の性能、機能を向上した。

1. 顔認証エンジン性能の向上
2. 顔画像の保管用ストレージの提供
3. 顔画像登録時の品質チェック機能の提供

他方、SaaSプラットフォームでは、まず顔認証APIと連動する「点呼・勤怠」管理用アプリケーションを提供する。これにより、パートナー企業の様々なサービスに顔認証を用いた「点呼・勤怠」サービスを容易に組み込むことが可能となる。また、アプリケーション開発パートナー向けに顔認証管理ポータルも提供する。同顔認証管理ポータルを通じて、各ソフトウェアの登録、更新、削除、課金情報などを管理することが可能になり、APIを通じた開発の利便性を向上する。さらに、顔照合用のハードウェアを提供するパートナー企業向けに端末用の専用アプリケーションを提供する。これを利用することで顔照合用のハードウェアを提供するパートナー企業は、自社で専用のアプリケーションを開発する必要がなくなる。

「点呼・勤怠」管理用SaaSプラットフォーム 利用イメージ(点呼利用の場合)

「点呼・勤怠」管理用SaaSアプリケーション タブレット画面イメージなお、顔認証API及び「点呼・勤怠」管理用SaaSプラットフォームの利用料金は以下の通り。

  • 顔認証APIエンタープライズエディション
  • 顔認証APIスタンダードエディション
  • 「点呼・勤怠」管理用SaaSプラットフォーム

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