年間で最多…米軍、津堅沖パラシュート降下訓練が10回目 地元は反発

 【うるま】米軍は4日夜、うるま市の津堅島訓練場水域で、パラシュート降下訓練を実施した。同水域での訓練は今年10回目となり、9回だったこれまでの年間最多回数を更新した。10月16日にも夜間の降下訓練をしたばかりで、常態化している。地元住民からは「10回も訓練を行うなんて異常だ」などと反発の声が上がった。 4日午後7時12分ごろ、嘉手納基地に配備中のMC130J特殊作戦機からパラシュートを着けた兵士ら4人が次々と降下した。暗闇の中で強風にあおられながら、水域内の海上に着水した。着水後、兵士らは海上で待機していたボートに乗り込んだ。

 米連邦航空局が10月30日、訓練計画の航空情報(ノータム)を出していた。うるま市は2日、市民の安心安全の観点から訓練をしないよう沖縄防衛局を通じ申し入れていたが、米軍は強行した。うるま市議会は10月29日の臨時会で「一歩間違えれば重大な事故につながる」とし、これ以上訓練しないことを求める抗議決議と意見書を、全会一致で可決したばかりだった。

 同水域では17年から訓練回数が急増している。

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