佐世保・針尾送信所周辺地域 重点景観計画策定へ 来年4月運用予定

巨大な正三角形を描く針尾無線塔=佐世保市

 佐世保市は4日の市都市計画審議会で、日本遺産「鎮守府」の構成資産に含まれる旧佐世保無線電信所(針尾送信所)の周辺地域について特有の景観を保全、形成するための方向性やルールを定める「重点景観計画」を策定する方針を明らかにした。
 市によると、同送信所の周辺と近隣の農道の沿線約120ヘクタールを計画区域とする予定。無線塔をランドマークに、ミカン畑や石積み塀などの農地と集落の景観が融合した歴史を感じられる景観をつくる。来年4月に同計画の運用を始める予定で、一戸建て住宅などの建築物や看板などの工作物を造る際に届け出が必要となる。屋根の色や建築物の高さにも基準を設ける。
 市は、景観が特徴的で、まちづくりを進める上で重要な役割を果たす地区を重点景観計画区域に選定。現在、黒島地区と三川内山地区の2ケ所ある。
 溝口勝利都市整備部長は「地域にあらためて説明をし、丁寧に進めていきたい」と述べた。

 


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