海難救助の若きエキスパート、訓練成果を競う 横浜

警備救難競技大会で、指定された結び方を次々と披露する高田さん=横浜海上防災基地

 第3管区海上保安本部(横浜)は5日、横浜市中区の横浜海上防災基地で警備救難競技大会を開いた。巡視船艇などの現場部署を代表した若手海上保安官40人が出場し、日ごろの業務や訓練の成果を競い合った。

 今年は新型コロナウイルス感染対策のため、制圧の部は開催を見合わせ、拳銃と人命救助の2部で実施。人命救助の部では海難救助業務の基本となる6種類のロープの結び「結索」や、心肺蘇生法と自動体外式除細動器(AED)の取り扱いについて確実さと早さを採点方式で競った。

 出場者は基本の結び方である「もやい結び」や、体に巻き付けて命綱として使う「コイル巻きもやい結び」などを手際良く完成させた。海難救助のエキスパートとして活躍する特殊救難隊員が、真剣なまなざしで審査した。

 人命救助の部に初めて出場した東京海上保安部の巡視艇「まつなみ」の高田愛里さん(22)は、「自分の技術を高めることができた」と手応えを得た様子。「いろんな経験を積み、信頼される海上保安官になりたい」と決意を新たにしていた。

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