4日間で12球団77選手が戦力外に… 非情通告を受けた11人の“元ドラフト1位”は?

ロッテ・内竜也、阪神・岡崎太一、巨人・藤岡貴裕(左から)【写真:荒川祐史】

藤岡は3球団が競合してロッテ入りし、日ハム、巨人と渡り歩く

プロ野球界では11月2日から各球団が来季の契約を結ばない選手にその旨を通告する、戦力外通告期間がスタートした。5日までの4日間で12球団が一度目の戦力外を発表し、支配下登録、育成選手合わせて計77選手に通告がなされた。

所属球団から非情通告をなされた選手の中にはドラフト1位という大きな期待を背負って入団した選手も11人含まれる。所属球団で実績を残した末に非情通告を受けたもの、育成再契約の打診を受けたもの、目立った実績を残せなかったもの、そのキャリアは様々だ。

このオフでここまで戦力外となった元ドラフト1位選手は以下の面々になる。

・藤岡貴裕(ロッテ→日ハム→巨人)
2011年ドラフトの目玉として3球団が競合し、ロッテに入団。2018年にトレードで日ハムへ、2019年途中には再びトレードで巨人に移籍した。通算178試合に登板し21勝32敗0セーブ16ホールド、防御率4.14。

・岡崎太一(阪神)
2004年の自由獲得枠で阪神に入団。5年目に14試合に出場するも、正捕手の座は掴めなかった。通算119試合に出場して146打数27安打2本塁打11打点、打率.185。

・伊藤隼太(阪神)
2011年のドラフトで阪神へ入団。即戦力外野手として期待されてプロ入りしたが、レギュラーの座は掴めず、キャリアハイは2018年の96試合出場だった。通算365試合出場で642打数154安打10本塁打59打点、打率.240。

西武・多和田真三郎【写真:荒川祐史】

西武の多和田は育成再契約となる見込み

・横山雄哉(阪神)
2014年のドラフトで阪神へ。1年目から1軍で4試合に先発するも、左肩の故障で2018年オフに育成契約に。今季、支配下に復帰し、1試合に登板したものの、戦力外となった。通算9試合に登板して3勝2敗0セーブ0ホールド、防御率4.67。

・鈴木翔太(中日)
2013年のドラフトで中日へ。1年目から1軍で5試合に登板し、2017年には15試合に登板して5勝をマークした。だが、その後は血行障害もあって活躍できず。通算24試合に登板し、5勝5敗0セーブ0ホールド、防御率4.41。

・多和田真三郎(西武、育成再契約の見込み)
2015年のドラフトで西武入り。1年目から7勝をマークすると、2018年には16勝で最多勝のタイトルを獲得した。だが、2019年途中に自律神経失調症を患って離脱。今季復帰を果たしたが、戦力外に。回復を目指すために育成選手として再契約となる見込み。通算72試合29勝21敗0セーブ0ホールド、防御率4.17。

・内竜也(ロッテ)
2003年のドラフトでロッテ入り。主に中継ぎとしてロッテのブルペンを支え、2017年には50試合、2018年には58試合に登板した。だが、2018年末に右肘の手術を受けると、昨季、今季と1軍登板なしにとどまっている。通算308試合20勝12敗87ホールド56セーブ、防御率3.33。

・由規(ヤクルト→楽天)
2007年の高校生ドラフトでヤクルトに入団。3年目の2010年に12勝をマークし、この年に当時日本人最速となる161キロをマークした。ただ、その後は右肩の故障に苦しみ、2018年オフに戦力外に。育成契約で楽天へ移籍すると、2019年7月に支配下に復帰し、481日ぶりに1軍登板も果たした。通算91試合に投げて32勝36敗0セーブ0ホールド、防御率3.66。

40歳となった細川は今季は1軍出場なし

・山下斐紹(ソフトバンク→楽天)
2010年のドラフトでソフトバンクへ。将来の正捕手候補として期待されたが、2016年の13試合がソフトバンクでの最多出場。同期入団で育成選手だった甲斐が正捕手になり、2017年オフにトレードで楽天へ移籍した。楽天では1年目に43試合に出場したが、昨季は31試合、そして今季は8試合に終わった。通算119試合211打数42安打5本塁打15打点、打率.199。

・細川亨(西武→ソフトバンク→楽天→ロッテ)
2001年の自由獲得枠で西武へ入団。2年目から正捕手となると、2010年オフにFAでソフトバンクへと移籍した。2016年オフに構想外となると、2017年から楽天、2019年からはロッテでプレーした。40歳で迎えた今季は1軍出場なし。通算1427試合3353打数680安打84本塁打367打点、打率.203。

・白崎浩之(DeNA→オリックス)
2012年のドラフトでDeNAへ。1年目から47試合に出場すると、2年目にはキャリアハイの101試合に出場。2018年途中にトレードでオリックスへ移籍するも、レギュラーの座は掴めず、今季はプロ入り後最少の3試合出場にとどまっていた。通算413試合838打数184安打16本塁打52打点、打率.220。

また、この11選手の他、巨人の2019年ドラフト1位・堀田賢慎投手、2017年のドラフト1位の鍬原拓也投手が自由契約に。堀田は4月にトミー・ジョン手術を受け、鍬原も右肘の肘頭骨折で手術を受けて共にリハビリ中。育成契約を打診しての自由契約となっている。(Full-Count編集部)

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