菅政権「憲法破った」 学術会議問題など解説 市民団体講演会

菅政権の問題点を考えた講演会=長崎市桜町、県勤労福祉会館

 菅義偉政権の問題点や野党共闘について考えるオンライン講演会がこのほど、長崎市内であり、元朝日新聞政治部次長の脇正太郎氏が日本学術会議の任命拒否問題などを解説した。
 脇氏は同問題について「菅政権の本質を端的に表している」とした上で、任命拒否で「憲法と法律を破った」と主張。拒まれた6人が安全保障関連法などに反対していたとして「思想・信条の自由を破壊した」と述べ、拒否した理由が明かされないことについて「恐怖心を植え付け、忖度(そんたく)させる手法」と指摘した。
 野党共闘については立憲民主、国民民主両党の合流を評価した。ただ自公政権に対抗するためには「100議席の上乗せが必要」と言及し、候補者調整と共通政策づくりを加速させる必要があると訴えた。
 講演は市民団体「言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会」が主催。新型コロナウイルス感染防止のためビデオ会議システムで配信し、視聴できない人は同市桜町の県勤労福祉会館で聴講した。

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