タマネギ作付け省力化 平戸で新機器実演 長崎県主催

タマネギ作付け準備で4工程を1回でできる機器の実演=平戸市紐差町

 輪作として水稲の後にタマネギを作付けする作業の省力化を図る新たな機器の実演会(長崎県主催)がこのほど、平戸市紐差町の農地であり、市内の農業者ら約40人が参加した。
 通常は、畑を耕し施肥、畝立て、雑草や病害虫を防ぐマルチシート張りまでの4工程に2日間かかる。県は収量増につなげようと、2018年から農業機械メーカーなどと共同で、トラクターに連結し4工程の作業を1回でできる機器を開発した。
 県の技術基準によると、10アール当たりタマネギ作付けまでの作業時間は8時間だが、新機器を使うと1.2時間に短縮。省力化、作業時間短縮の効果で、天候不良などによる作業中断を解消し、適期の植え付けが可能になるとしている。新機器は約200万円。
 実演は衛星利用測位システム(GPS)を活用。プログラム通りにトラクターを直進させ、4工程を1回の運行で完了させた。市内で水稲とタマネギの輪作をする男性(28)は「効率化は間違いないが、個人での導入は難しく、共同購入になると思う」と話した。

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