産業能率大湘南キャンパス（伊勢原市上粕屋）の学生が8日に開くオンライン学園祭で、「最も長い絵馬の列」のギネス世界記録に挑戦する。絵馬には、学生らが新型コロナウイルス感染症の早期収束への願いを書き込んだ。絵馬は大山阿夫利神社への奉納を予定している。
今年の学園祭「瑞木（みずき）祭」は新型コロナ感染拡大の懸念からオンライン開催となった。「密にならずにできる企画を」との実行委員の思いから、絵馬にコロナ収束の願いを込め、それをつないでギネス世界記録に挑むことになった。
情報マネジメント学部3年の日下部（くさかべ）圭亮・実行委員長（21）は、実行委メンバーとの話し合いで、コロナ禍で「大学に行きたくても行けず、友人にも会えない。学生間の交流が希薄になっている」との認識を共有。「最も長い絵馬の列」に挑むことで、「そうした学生たちの心を一つにしたい」と意気込む。
木製の絵馬は地元の大山阿夫利神社から約1500枚の提供を受けた。同神社では6月末に、病の流行を防ぐ神事「疫神（えきじん）祭」を執り行っており、厳しい状況の中、学園祭をやり抜こうとする学生の思いに共鳴。権禰宜（ごんねぎ）の目黒久仁彦さん（34）は「記憶に残ることを達成してほしい」とエールを送る。
絵馬は縦7.5センチ、横13センチ。実行委が10月中旬から、絵馬に願いを書き込んでもらうよう学生らに依頼した。「1日も早く収束するように」「早くみんなでわいわい外で遊べますように！」「普通の幸せを維持できますように」ー。そんな等身大の思いが記されている。
絵馬は8日朝から湘南キャンパス体育館で、約400枚をつなぎ合わせる計画。ギネスの公式認定員が立ち会い、計測する。ギネス世界記録は2014年に帝塚山大学（奈良県）が達成した絵馬枚数256枚、47.58メートル。日下部さんは「世界記録を達成するとともに、学生同士の絆を強め、コロナの1日も早い収束を祈りたい」と話す。
つなぎ合わせた絵馬は、学生らが同神社に参拝して奉納する。同神社への参拝・奉納の様子は学園祭を配信する専用サイトで視聴できる。
