日本人のピアニスト暴行事件 反響と支援続く<マンハッタン>

ジャズピアニストの海野雅威さん(40)が9月27日にマンハッタン区ハーレムの地下鉄駅構内で集団暴行を受けた事件について、事件の反響や支援の動きに言及した長文記事が、先月22日付ニューヨークタイムズに掲載された。

海野さんはジャズピアニストとして成功するために2008年に渡米。だが今回の事件で重傷を負い、再びピアノが弾けるようになるかは不明だ。友人の1人が先月3日から、医療費などの寄付をウェブサイトで募ったところ、初日で2万5000ドルが集まった。SNSには全快を祈る投稿が多数寄せられ、募金は集まり続けている。

また、襲撃者の1人から暴行中に「中国人」と呼ばれたという海野さんの発言を受け、メディアは事件が人種差別に起因する暴力である可能性について強調。SNSでは同主旨の投稿が拡散したが、事情聴取した警官は、人種が暴行の動機であるとはみなしておらず、逮捕者も出ていない。

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