農地近くの水路に廃タイヤ400本投棄 自費で撤去の翌日も...「立て続けにやられ悔しい」

廃タイヤが相次いで不法投棄された巨椋池干拓地の排水路(10月29日、京都市伏見区)=巨椋池土地改良区提供

 京都市伏見区の巨椋池干拓地の排水路で10月下旬、車の廃タイヤ計約400本が相次いで捨てられているのが見つかった。一帯は人目が少なく、数年前から家電製品の不法投棄が相次いでおり、管理団体は「排水路にごみを捨てられると農業に影響が出かねない。悪質な行為でやめてほしい」と訴えている。

 地元農家らで構成し、干拓地を維持管理する巨椋池土地改良区(京都府宇治市)によると、不法投棄が発覚したのは10月24日朝。伏見区向島の排水路(深さ約3メートル、幅約13メートル)に180~200本程度の廃タイヤが捨てられていた。不法投棄として京都府警に相談し、28日に自費で撤去したが、翌日にも同じ場所でタイヤ約200本が廃棄されていた。

 タイヤはいずれも金属製のホイールが抜き取られていた。周辺の干拓地や排水路にはテレビや冷蔵庫などが投棄されてきたが、同様に金属部分は取り除かれており、同改良区は「転売できる部品を外した上で、廃棄物処理費用を払いたくない業者らが捨てに来ているのでは」とみる。

 同改良区はこれまで1日に数回、排水路周辺をパトロールしてきたが、今回の事態を受けて防犯カメラを設置する方針という。池垣明彦事務局長は「立て続けにやられて、本当に悔しい。行政や組合員らと協議しながら、見回りを強化したい」と話している。

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