長崎銀行、減収増益 9月中間決算

 長崎銀行(長崎市)が6日発表した2020年9月中間決算は、売上高に当たる経常収益が前年同期比0.29%減の23億3600万円、純利益が同7倍増の6400万円で減収増益となった。経常収益は3期連続減収となったが、純利益は2期ぶりの増益となった。経費削減や信用コストの戻し入れが発生したことが主因。
 本業のもうけを示すコア業務純益はマイナス1300万円だった。
 新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業支援で、貸出金残高は前年比115億7300万円増の2602億400万円。今年3月と比べると101億3200万円増で、4月以降に大幅に増えた。
 一方、個人ローンは前年比23億3100万円減の1513億9700万円にとどまった。新型コロナの影響で対面営業ができなかったことなどが響いた。特に金利の高い消費者ローンが不振で、貸出金利回り低下の要因になっている。
 21年3月期の業績予想は、純利益を当初予想の8千万円から1億1千万円に上方修正した。貸出金利息の減少で厳しい状態は続いているが、不良債権比率が低く、信用コストの新たな発生を見込んでいないことや、経費削減で上振れを予想した。

 


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