菅首相「強い警戒感で注視」 新型コロナ感染増加に 就任後初、地元で講演

首相就任後、地元横浜で初めて講演する菅首相=7日午後、横浜市西区

 菅義偉首相(衆院2区)は7日、横浜市西区の国際会議場「パシフィコ横浜ノース」で開かれたイベントで講演し、デジタル化推進やグリーン社会の実現といった政権が取り組む課題を挙げ、「私の信条は『意志あれば道あり』。決して諦めることなく、粘り強く取り組む」と強調した。

 首相就任後、地元横浜での講演は初めて。首相は冒頭、「私はこの横浜で政治活動を続けてきた。そして今、内閣総理大臣として講演させていただくことを感慨深く思っている」と来場者に感謝を述べた。

 38歳で出馬した初めての横浜市会議員選挙にも触れ、「相手候補からは横浜出身でないと大々的なキャンペーンをされ、自民党からもなかなか公認を得られず、一番厳しい選挙だった」と思い出を披露。逆風の中でもポスターに「秋田出身」と掲げたことで、地方出身者を中心に支援の輪が広がったという。

 新型コロナウイルス対策については「感染状況は増加傾向だ。強い警戒感を持って注視していく」と説明。また、「温暖化対策は次なる大きな成長につながる」と訴え、グリーン社会の実現に意欲を示した。

 イベントは国際青年会議所(JCI)が主催する「JCI世界会議横浜大会」。首相は日本青年会議所の石田全史会頭や、次期会頭となる野並晃・崎陽軒専務と、コロナ禍での課題についても意見を交わした。首相の登壇前には、小泉進次郎環境相(11区)も参加した。

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