中上貴晶「すばらしいリザルト。今日のレースは本当にポジティブ」/MotoGP第13戦決勝

 11月8日、MotoGP第13戦ヨーロッパGP決勝がスペイン・バレンシアのサーキット・リカルド・トルモで行われ、予選3番手を獲得しフロントロウからスタートを切ったLCRホンダ・イデミツの中上貴晶が4位でフィニッシュ。第3戦アンダルシアGPに続き、2020年シーズンベストリザルトタイでチェッカーフラッグを受けた。

 前日まで降り続いた雨も上がり、日曜日のバレンシア・サーキットは、終日、青空が広がった。朝のウォームアップで4番手タイムをマークし、決勝に向けて最後の調整を終えた中上は、決勝でも好スタートを切ってオープニングラップで4番手。2周目にミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMテック3)にかわされて5番手へと後退したが、レース中盤の15周目にオリベイラをかわして、再び4番手に浮上した。

 その時点で3番手を走るポル・エスパルガロ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)との差は約2秒。終盤にかけてその差を着実に縮め、最終ラップを迎えたときには、エスパルガロの背後に迫り、その差は約1秒。さらに2番手のアレックス・リンス、首位のジョアン・ミルのチーム・スズキ・エクスター勢も視野に入れる猛追撃を見せた中上は、ラスト2周となった26周目には1分31秒台に入れる快走を見みせたが、惜しくも4位フィニッシュとなった。

 金曜日、土曜日と、不安定なコンディションが続いた第13戦ヨーロッパGPは、ウエットコンディションとハーフウエットという難しいコンディション。そして決勝ではドライコンディションになり、タイヤ選択が難しいレースとなった。しかし、チームはそんな路面コンディションにもしっかりと対応し、中上も好走を見せた。

 次戦の第14戦バレンシアGPは、ヘレス・サーキット、レッドブル・リンク、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ、モーターランド・アラゴンに続く今季5回目の連戦となる。2020年シーズン、2週目のレースで結果を残してきた中上にとって今大会は手応えのあるレースとなった。

■LCRホンダ・イデミツ中上貴晶 決勝:4位
「すばらしいリザルト、そしてすばらしいレースでした。最後までいいペースをキープし、最終ラップの最終コーナーまで全力を尽くしました。今日のレースは本当にポジティブでした。初表彰台獲得まで本当にあと少しでした。表彰台獲得は果たせませんでしたが、インディペンデントライダーのトップでゴールすることができました」

「すでに気持ちは、来週のバレンシアGPに向いています。来週もこの勢いをキープし、次戦バレンシアGPではすばらしい結果を残せると信じています。今週は、すべてのコンディションでいい走りができました。チームのすばらしい仕事に感謝したいです」

2020年MotoGP第13戦ヨーロッパGP 中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)
2020年MotoGP第13戦ヨーロッパGP 中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)
2020年MotoGP第13戦ヨーロッパGP 中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)
2020年MotoGP第13戦ヨーロッパGP 中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)

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