トレード市場の注目株 パイレーツの先発右腕・マスグローブ

今オフのトレード市場においてジョー・マスグローブ(パイレーツ)より移籍の可能性が高い選手はほとんどいないと言われている。今季のパイレーツはメジャー最低勝率に終わり、今後数年間はポストシーズン進出を狙えるような状況ではないため、主力選手の放出に動くと見られているからだ。パイレーツの主力選手のなかで他球団からの評価が最も高いと言われているのが先発右腕のマスグローブ。ベン・チェリントンGMは他球団からのオファーに耳を傾け、ベストの選択肢を模索することになりそうだ。

パイレーツではマスグローブのほか、グレゴリー・ポランコ、アダム・フレイジャー、ジョシュ・ベルといった主力選手がトレード候補に挙げられているが、程度の差こそあるものの今季不振に苦しんだ選手ばかりであり、放出のタイミングとしてベストとは言えない。実際、パイレーツがベルとの契約延長を検討しているとの報道もあり、買い叩かれるタイミングでの放出を回避する可能性もある。

そんななか、マスグローブは今季8先発で1勝5敗ながら39回2/3を投げて防御率3.86、55奪三振、被打率.226、奪三振率12.48と上々の成績をマーク。右上腕三頭筋の炎症による離脱があったため、規定投球回には遠く及ばなかったが、先発ローテーションの一角として恥ずかしくない成績を残した。来季が年俸調停期間2年目のシーズンで、年俸も400万ドル前後とそれほど高くならないことが予想されるため、トレード市場の注目株の1人となっている。

シーズン中にはブルージェイズがマスグローブをトレードで獲得する寸前までいっていたという話もあり、ブルージェイズが再びマスグローブの獲得に動く可能性もある。また、エンゼルス、ブレーブス、ヤンキースといった先発投手の補強を必要としているチームも獲得を検討するだろう。現時点では具体的な動きは報じられていないものの、マスグローブが来季開幕時にパイレーツのユニフォームを着ている可能性は低いと言えそうだ。

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