マリナーズ 来季は先発投手の上限を170イニング前後に設定か

ジェリー・ディポートGMによると、来季のマリナーズは先発投手の投球回数の上限を170イニング前後とする可能性が高いようだ。今季のマリナーズはシーズンを通して先発6人制を採用したが、これがリーグ2位タイのクオリティ・スタート25度という結果につながったため、来季も先発6人制を維持する方針だという。ただし、ディポートは先発6人制を維持するためには先発投手が不足していると考えており、今オフは課題のブルペンだけでなく先発投手の補強にも動く予定であることを明らかにした。

今季のマリナーズは60試合で25度のクオリティ・スタートを記録。これはアストロズと同数で、インディアンス(37度)に次ぐリーグ2位タイの好成績だった。メジャー全体でもインディアンス、カブス(30度)、ロッキーズ(28度)、レッズ(26度)に次ぐ5位タイにランクイン。先発防御率4.41はリーグ7位に過ぎなかったが、球団フロントは先発6人制に一定の手応えを感じている。

162試合制のシーズンでは先発投手1人あたりの先発登板数は27試合前後となるため、マリナーズから200イニング以上を投げる投手が出る可能性は極めて低い。27試合で平均6イニングを投げれば162イニングとなるため、投球回数の上限は170イニング前後になると見込んでいる。2019年にはエース左腕のマルコ・ゴンザレスが203イニングを投げていたが、来季これが再現される可能性は低い。

現在マリナーズにはゴンザレス、菊池雄星、ジャスタス・シェフィールド、ジャスティン・ダン、ニック・マーガビシャス、エルジェイ・ニューサムと6人の先発投手がいるものの、シーズンを通して先発6人制を維持するには心許ない顔ぶれと言わざるを得ない。ローガン・ギルバート、ジョージ・カービー、エマーソン・ハンコックといった有望株も控えているが、メジャーの戦力として計算するには時期尚早だろう。

よって、ディポートは課題のブルペンの補強と並行して先発投手の補強も必要であると考えており、タイワン・ウォーカーやジェイク・オドリッジ、場合によっては田中将大なども獲得候補に浮上するだろう。メジャーでの実績がある先発投手を最低でも1人、可能ならば2人はチームに加えておきたいところだ。

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