若者の献血増やすために 高校生らオリジナルソング

献血推進のオリジナルソング「未来への贈りもの 2020」を制作した川棚高コーラス部=川棚町

 減少している若年層の献血者を増やそうと、長崎県東彼川棚町と県立川棚高コーラス部が、献血推進のオリジナルソング「未来への贈りもの 2020」を作った。同町のホームページで公開するほか、県内の献血会場などで活用してもらう。
 県赤十字血液センターによると、県内の10代の献血者は過去30年間で10分の1に落ち込んだ。20、30代も減少傾向にあり、若年層献血者のすそ野拡大が課題になっている。
 こうした状況を受け、町健康推進課が同校コーラス部と協力し、若年層に向けた啓発活動を展開。昨年度の同校の文化祭でPRブースを設け、来場者に「献血」にちなんだ言葉を短冊に書いてもらった。
 コーラス部の生徒が、集まった言葉を組み合わせて歌詞にし、メロディーを口ずさんだり、ピアノを弾いたりして作曲。完成した楽曲は「命のバトンを誰かに渡そう」など、将来の輸血医療を支える献血の重要性を呼び掛ける内容になった。県内の音楽教諭が合唱用に編曲し、9月に町公会堂で録音した。
 楽曲は町ホームページの健康推進課のコーナーで公開するほか、録音の様子を地元ケーブルテレビでも放送予定。今後は県と連携し、献血推進に活用してもらう。同校コーラス部の福田花梨部長(18)は「協力して作った曲が形に残せてうれしい。たくさんの人に聞いてもらい、献血の大切さを知ってほしい」と話した。

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