メッツはスプリンガーを最優先で獲得すべき NY紙の記者が主張

大富豪のスティーブ・コーエンが新オーナーに就任したことにより、今オフのメッツは大型補強を行うことが予想されている。フリーエージェント市場でJ・T・リアルミュート、トレード市場でインディアンスのフランシスコ・リンドーアの獲得を狙うのではないかと言われているが、「ニューヨーク・ポスト」のジョエル・シャーマン記者は、リアルミュートとリンドーアよりもアストロズからフリーエージェントとなったジョージ・スプリンガーの獲得を優先すべきと考えているようだ。

シャーマンは「スプリンガーは中堅手と右打者が必要というメッツの事情にフィットする」と指摘し、さらに「スプリンガーはバーニー・ウィリアムス(元ヤンキースの名中堅手)と似ているところがたくさんある」とスプリンガー獲得をプッシュする。パワーと忍耐力を兼ね備えた打撃、ポストシーズンでの勝負強さ、安定した守備力、俊足にもかかわらず盗塁が得意ではない点など、数多くの共通点を列挙。メジャー最初の7年間のWAR(Baseball-Reference版)もウィリアムスが24.4、スプリンガーが24.5と酷似している。

メッツは2011年途中にカルロス・ベルトランをトレードで放出したあと、正中堅手を固定できずに苦しんでいる。2014年にフアン・ラガレスがゴールドグラブ賞を受賞したものの、故障もあって活躍は長続きせず、直近2シーズンはブランドン・ニモが中堅のレギュラー格となっているが、本来は両翼向きの選手だ。

スプリンガーを獲得すれば、中堅の穴が埋まるだけでなく、人員過多となる両翼の外野手をトレード要員としてリンドーアの獲得に動くこともできる。インディアンスは外野手の貧打に苦しんでおり、ニモやドミニク・スミスをリンドーアの対価に含めれば、インディアンスの補強ポイントにも合致する。

また、シャーマンはメッツのトップターゲットと見られるリアルミュートについて、これまでの出場試合数の多さや今季終盤に故障欠場があったことなどを理由に、獲得への懸念を表明している。豊富な補強資金を抱えるメッツは、今オフの補強の目玉としていったい誰を選ぶのだろうか。

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