かつてはファミリーカーの定番だったコンパクトセダン。しかし、中には高回転型自然吸気エンジンを搭載し、スポーティーな走りが楽しめるコンパクトセダンがあったことをご存じでしょうか。今回は、やや地味な見た目にもかかわらず、スポーティな走りが自慢の軽量コンパクトセダンを3車種ご紹介します。
175PSの1.6リッターエンジンを搭載した大衆セダン 9代目サニー
サニーは1966年から2004年まで、製造・販売されていた日産の大衆セダン。トヨタ カローラと並んで日本を代表するファミリーカーとして多くのユーザーに愛されました。
歴代サニーの中でも特異だったのは、1998年から販売されていた最終9代目に設定されたスポーツグレードの「VZ-R」。5ナンバーのコンパクトサイズで、1.5tを下回る軽量ボディに搭載されたのは、175PSを発生する1.6リッターエンジンでした。
高回転までスムーズに回るスポーツグレード「VR-Z」
日産 サニーVR-Zに搭載される1.6リッター直列4気筒DOHC「SR16VE型」は、7800rpmで175PSを発生する高回転型エンジン。トランスミッションは5速MTのみの設定で、かなりコアなグレードでした。1998年から販売が開始されたものの、2000年のマイナーチェンジにてグレード整理が行われ、残念ながらカタログ落ちしてしまいます。
日産 9代目サニーVR-Zの中古車相場
■中古車掲載台数:0台
■中古車相場:価格情報収集中
※中古車掲載台数および相場は、2020年11月8日時点のデータ
衝突安全ボディを採用したコンパクトセダン!7代目カリーナ
1996年に発売を開始した7代目カリーナ。構造やボディサイズは、先代である6代目とほぼ同じですが、新開発の衝突安全ボディ「GAO」を採用。また、SRSエアバッグやABSが全車標準装備となり、高い安全性を持つコンパクトセダンへ生まれ変わりました。
そして、6代目で消滅してしまったスポーツグレードの「GT」が復活したことで、カリーナらしさを取り戻したことが最大のトピックといえるでしょう。
名機「4A-GE」を搭載するスポーツグレード「GT」
復活を果たしたスポーツグレード「GT」には、エアロパーツ、専用サスペンション、リアディスクブレーキなどが装着され、他のグレードと差別化されています。エンジンは、トヨタの名機としても知られ、通称“黒ヘッド”と呼ばれる1.6リッター直列4気筒DOHC 20バルブの「4A-GE型」。7800rpmで165PSを発生するエンジンは、回しきる楽しさを備えています。
トヨタ 7代目カリーナGTの中古車相場
■中古車掲載台数:7台
■中古車相場:68万円~140.2万円(応相談含む)
※中古車掲載台数および相場は、2020年11月8日時点のデータ
欧州車を超えた世界基準のコンパクトセダン! 初代プリメーラ
1990年に登場した初代プリメーラは、日産の「1990年代までに技術の世界一を目指す」ことを目標とした「901運動」から生まれたコンパクトセダンです。異例ともいえる開発費を投じて誕生したP10型 初代プリメーラは、室内空間や使い勝手に優れたパッケージングを実現し、「プリメーラパッケージ」と呼ばれました。
「欧州車のハンドリングを超えた」と称されたが…
初代プリメーラは、「欧州車のハンドリングを超えた」と称されるほど、安定した走行やコーナリングを実現しています。高いボディ剛性とフロントマルチリンクサスペンションの採用、さらに優れた空力性能などにより、その走りは高い評価を獲得しました。しかし、欧州車のように安心して走れる若干ハードな乗り心地は日本市場で受け入れられず、「乗り心地が悪い!」というクレームが殺到したといいます。
日産 初代プリメーラの中古車相場
■中古車掲載台数:5台
■中古車相場:37.8万円~66万円
※中古車掲載台数および相場は、2020年11月8日時点のデータ