野村市議が投票呼びかけ=「IPTU免税枠広げる」

投票を呼びかける野村市議

投票を呼びかける野村市議

 現職サンパウロ市議の野村アウレリオ氏(65、PSDB)が10日来社し、「89歳の母と同居しているから、感染対策には十分に気をつけている。皆さんも油断せず、投票日15日(日)の60歳以上の高齢者優先時間7~10時の間に、マスクをして自分のペンを持ち、アルコールジェルを携帯して最寄りの投票所に行ってください」と呼びかけた。なお、70歳以上の投票は義務ではない。
 今回はパンデミックのせいで選挙運動期間が普段より短く、しかも大人数が集まるイベントが皆無のため、「新人には不利。市長も市議も現職に有利な選挙」と言われる。野村氏も「4年前の選挙では40%の市議が入れ替わったが、今回は20%程度かも」と予想する。
 野村氏は同じ所属政党のブルーノ・コーヴァス現職市長に関して「すでに支持率が32%を越えているので、1回目の投票で当選を決める可能性がある」と見ている。
 というのは、何らかの理由で投票しない人や白票、無効票が通常25%程度いるからだ。となると、残り75%のうちの半数を抑えれば、有効票の過半数となり、一発当選となる。それなら38%であり、週末までに支持率があと5%弱上がれば当確となる。現在上り調子であり、不可能な数字ではない。
 決選投票になった場合の相手としてはボウロス候補(PSOL)が想定されており、左派を団結させて厳しい戦いを挑んでくる可能性があると見ている。
 自らの政策提言に関しては「高齢者は年金しか収入がなく、年金はわずかだ。現在60歳以上が所有する70平米以下の不動産のIPTUは免税になっているが、その枠をもっと広げたい」と考えている。
 「昨年、日本でデイケア施設を視察して感動した。高齢者が充実した老後を過ごすのに、欠かせない施設だが、ブラジルには足りていない。日系団体の会館などの施設を使って、地域のデイケアセンターのような役割ができれば、会館の有効活用になる。援護協会が指導してくれれば、そのような役割を果たすことも可能になるのでは」と提言する。
 最後に、「パンデミックのおかげでイベントもなく、従来式の選挙キャンペーンは何一つできませんでした。でもSNS対策を強化して補い、十分な手応えを感じている。選挙戦が終盤に入りました。ご支援をよろしくお願いします」と訴えた。

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