画期的? ホンダ「オデッセイ」の電動スライドドアに新機能

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ホンダの新型「オデッセイ」には、電動スライドドアをジェスチャーで開閉できる機能「ジェスチャーコントロール・パワースライドドア」が付いている。ドアに手をかざし、スライドさせることで開け閉めできる世界初の機能とのことだが、なぜホンダは、このような機能を開発したのだろうか。

意外に便利? 開けている途中で閉められる

ホンダは先ごろ、ミニバンのオデッセイをマイナーチェンジして発売した。ここ数年で、トヨタ自動車「エスティマ」など複数のライバルが市場から撤退していることもあって、新型オデッセイは上級ミニバン需要の受け皿になるかもしれない。

そんな新型オデッセイだが、注目したいのは電動スライドドアの進化だ。手をかざし、静かに横に動かすというエスパーさながらのジェスチャーで、オデッセイの扉(リアのスライドドア)はゆっくりと開く。「ジェスチャーコントロール・パワースライドドア」の使い方は以下の通りだ。

スマートキーを持ってロックされた新型オデッセイに近づくと、スライドドアに青いLEDの光が浮かび上がる。そこに手をかざし、光が横方向に流れる演出を確認したら、手をドアに沿ってスライドさせる。そうするとスライドドアが開く。閉めるときも同じ手順だ。仕組みとしては、静電センサーで手の動きを感知しているとのこと。ちなみに、開閉の途中でも光っている部分をタッチすれば動きを一時停止させられる。両手が荷物でふさがっているときにはひじを光っている部分にかざすことでドアを開けられるそうだ。

新型オデッセイの取材でホンダに話を聞いたのだが、同機能を搭載したのは操作性の向上が「目的のひとつ」ではあったものの、ホンダとしては「操作性の軸と演出の軸」の2つの考え方を持っていて、ジェスチャーコントロールは「どちらかというと演出側、新しさや楽しさの方に振った技術」であるとのことだ。

電動スライドドアの「操作性」については、従来のオデッセイでもこだわってきた点であったという。オデッセイのスライドドアにはハンドルが付いていて、これを引くとドアを開け閉めできるのだが、このハンドル、小指1本で引くことができるほど軽い。形こそドアハンドルだが、機能としてはスイッチの役割を果たしているのだ。この技術は「N-BOX」や「ステップワゴン」でも活用しているそうだが、ホンダではもともと、開け閉めしやすい(操作性の高い)電動スライドドアの開発に心を砕いてきた。なので、今回は楽しさ方向への進化を目指したのだ。

とはいえ、ジェスチャーコントロールの導入により、利便性が高まっている側面もある。例えば、オデッセイの電動スライドドアは開閉を途中で一時停止し、逆方向に動かせるようになった。つまり、ドアを開けているときに光っている部分をタッチして途中停止し、逆方向に手をスライドさせるとドアを閉めることができるのだが、これが意外に画期的らしい。この機能が便利なのは、後席に荷物を積むような場面だ。ちょっとした隙間さえあれば済む話なのに、これまではドアを開け切ってしまう必要があった。これからは、ドアを少し開けて一時停止し、目的を果たしたらドアを閉めるという操作が可能になる。

ジェスチャーコントロールの導入により利便性が向上する点はほかにもある。例えば「静電気でバチっとならない」「雨の日には濡れているハンドルに触れなくて済む」「爪を伸ばしている人は誤ってドアに爪を当ててしまう心配がなくなる」などだ。割と細かい部分ではあるが、ホンダ広報は「日常のちょっとしたストレスに開発陣が細かく、真摯に取り組んだ結果」として、このような機能の実装に至ったと説明していた。